胎占指南
- 2023/03/12
- 10:33
一昨日の第23回蒼流庵易学講座は、胎児の性別判断を中心に所謂「胎占」関連の技法を色々お話する回とした。昭和以前には今よりも遥かに胎児占の需要が高かったようで、占例集等を覗き見ても、端々に此の分野の占断例が見えている。背景には是が非でも第一子に跡取りたる男児を望むという考えがあったようだ。今では、家族観念の変化により、第一子は男児をというような考えは既に時代錯誤の、いな顰蹙さえ買いかねないものとなって...
治未病之思想
- 2023/02/16
- 18:27
先週行った第21回蒼流庵易学講座では、番外編として「治未病之思想~東洋古典に医術の理想像を探る~」と題し、特別講座の回とした。前回の講座にて六十四卦はラストの水火既済と火水未済の二卦をのみ残して居た為、後半に一時間の空きが出来るので、その穴埋めとして年明けから準備を始めていたものの、分量が当初の想定を上回って重卦ならぬ超過してしまい、思い切って独立した回とすることにした(残りの一時間は序卦伝を読み直...
大成卦講義修了
- 2023/01/27
- 22:08
先程、第20回蒼流庵易学講座にて、序卦のラストを飾る火水未済の解説を終え、18回九ケ月に及んだ大成卦の講義が終了した。2021年に行った個人教授では倍のペースで講義した為、僅か四ケ月で終えてしまったから、今年度に比すれば随分と駆け足をしたことになるけれど、九ケ月も振り返ればアッという間に過ぎた気がする。今回はオンライン形式の利点を最大限に活かすべく、厖大な資料を渉猟して本文の理解を促すスライドを多く制...
オンライン新年会
- 2023/01/18
- 18:46
先週、新年会を兼ねて第19回のオンライン講座を開催。久しぶりに録画受講組の方も自由に参加して頂けるようにし、冬至ないし元旦に各自立卦してもらった年筮の内容を庵主が一つ一つ読卦しつつ、楽しく飲酒して頂ける気楽な回とすることにした。本当は、それぞれの得卦を各自で検討して行く卦読み会のようにしたかったのだが、まだ六十四卦が既済と未済を残して完全には終了しておらず、実占が目当てでない方が大半(臨床家多数)と...
準素読方式
- 2022/11/10
- 18:52

蒼流庵易学講座の録画受講生で古書収集家のY氏が、講座で使用しているテキストを評して「準素読方式」という表現を使われたのは言い得て妙という気がした。「素読」というのは江戸時代の漢文教育というか読書法の基礎であって、意味を取ることは全く考えずに、ただ原文をスラスラと読み上げられるように音読を繰り返すものである。一頃流行った「声に出して読む〇〇」は、その安直なリバイバルであった。素読は暗記を前提にしてい...
習わざるを伝えしか
- 2022/09/28
- 18:52
気が付けば春からスタートした蒼流庵オンライン易学講座も半年が過ぎ、序卦38番目の火沢睽まで読み進めた。心なしか初めは緊張の強かった参加者諸氏も幾分ほぐれて来た様子で、こちらとしても少しやり易くなって来たように思う。と言っても相変わらず御質問は少ないのだが、もしかするとこれは庵主の講義が余りに明晰を究めて疑問の湧く余地が皆無に近いという単純な事実の反映に他ならないのではあるまいか等と調子の良いことを考...
受講の御感想その3
- 2022/05/23
- 18:51
今回も楽しく受講させて頂きました。1回目は本当に理解が難しかったのですが、『マンガ易経』が読める様になり、世界観のお話なんだな、と方向性が見えてきた様に感じます。2回目を受講しての感想は「ユング心理学との共通点があるな」と思っていました。私は心理学、カウンセリングもさせて頂いており、ユングという精神分析家が好きなんですが、ユングの「シンクロニシティ」の解釈ととても近いものを感じ興味深かったです。それ...
受講の御感想その2
- 2022/05/19
- 18:02
第1~3回の受講の感想です。受講して感じたことはなにより懇切丁寧に教えていただけること。初心者はもちろん、ある程度「易経・易学・易占」の知識を持っている中級者に対してもしっかりと教え説いてくれます。先生が提供してくださる情報・知識は単に易占に関するものだけでなく、易学に関する歴史や系譜にも及びます。その豊富な知識・情報量には舌を巻きます。さらには先生が実際にフィールドワークとして探訪された史跡写真...
受講の御感想
- 2022/05/16
- 18:38
蒼流庵易学講座の録画視聴コースの受講者に神奈川県の方が居られて、私でも見たことの無いような希少な易書を数多く所蔵されているのだが、先日第二回講座の録画を視聴された直後に御感想のメールを頂戴した。掲載許可を頂いたので、ここに紹介させて頂くことにする。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~蒼流庵先生 いつも大変お世話になっております。初回の講義がとても楽しく、2回目の講義は、配信開始のメールをいただ...
第三回易学講座終了
- 2022/05/13
- 22:19
先ほど、第三回の蒼流庵易学講座を無事終えることが出来た。4月は第五金曜日があったので三週あいての開催であったが、今回リアルタイムでの参加者が少なかったのはGW後で多忙な方が多かったのかもしれない。蒼流庵易学講座では公田連太郎式に序卦伝を最初に読むようにしているが、今回は昨年用いたテキストに手を入れて卦象と対照しながら読んで貰えるようにしたので、幾らかは理解し易くなっていると思う。また、昨年は当方が出...
第二回易学講座終了
- 2022/04/22
- 23:28
先ほど、第二回のオンライン講座を終えました。前回レコーディングボタンを押し忘れて徹夜の撮り直しを強いられた教訓から、今日は部屋中に「絶対録画!!」と書いた紙をペタペタ貼って殆ど受験生の勉強部屋のような感を呈した蒼流庵でした。が、レコーディングボタンを押したまでは良かったものの、途中でPCを再起動する事態となり、起動後にレコーディングがどうなったか分からず不安に襲われましたが、その分はクラウドに残るよ...
灘高式
- 2022/04/20
- 18:11
蒼流庵易学講座では、例えば一年コースの場合、最初の半年で経文の学習を終え、後の半年で占例検討を中心とした演習を行う予定で居る。通常は、一年のコースなら一年かけて六十四卦をゆっくり終えるというのがセオリーらしいが、それでは最初のほうに読んだ卦は兎も角、後半に学んだ卦は十分な習熟に至らず終わってしまうことになる。占術の観点からすれば、揲筮してどの卦が出るかは完全にランダムであるから、何はともあれ六十四...
質・疑・応・答
- 2022/04/17
- 10:26
もう10年以上前のことであるが、蒼流庵随想のテーマとはまた異なった分野で或る会を主催していた時期があって(私はあくまでも主催者であって講師は別に外部より招聘していた)、参加者諸氏を見ていて悟ったことが幾つかある。まず第一に、筆記量は実力に反比例するという法則で、熱心にノートを取っている人ほど出来が宜しくない。これは一見矛盾するような気もするが、いつまで経ってもノートを取りまくっているという人は、過去...
役に立つモノ、立たないモノ
- 2022/04/14
- 18:19
その昔、故粟島行春先生の主催する春光苑漢方研修会に入門した際、講座概要を記した用紙に「すぐに役立つ実践講座」と記されていたのだが、いざ開講してみると『傷寒論』の条文解釈が延々続くのみで、すぐに役立ちそうなものなど殆ど無かったように記憶している。これでは騙されたような気がした入門者が続出したのではないかと思うが、本当の事を言えば、すぐに役立つものは大抵すぐに役に立たなくなるという逆説を含んでいるもの...
蒼流庵易学講座開講
- 2022/04/09
- 16:25
昨晩、いよいよ蒼流庵易学講座が開講しました。今回はオリエンテーション的な内容ですので、時間に都合のつく方は録画視聴コースに申し込まれた方に関してもリアルタイムで参加して頂けるようにしました。最初に二年間のコースの進め方を御説明し、「周易のイロハ」と題したテキストを一緒に読んで行きましたが、第一回は肩慣らしなので、易学の基礎的な事項を簡単に御説明するにとどめました。具体的には、・周易の歴史・易の字義...