蒼流庵易学講座の拘り
- 2021/02/27
- 20:24
蒼流庵易学講座では幾つか拘っている点があって、まずは既成のテキストを一切使用しない事である。巷間では岩波文庫本や朝日選書本を利用する事も多いらしく、それはそれで少々講師の程度が低くとも内容が或る水準以下に下がるのを防ぐ装置として働いてくれる可能性もあるが、既存の書物は注解の併記が基本となるから、どうしても煩雑になる事は避けがたいし、何処かに丸で気に入らない記述があったとしても、そこだけ除去する訳に...
快調なる蒼流庵易学講座
- 2021/02/25
- 18:11
月曜は蒼流庵易学講座第七の回だったが、序卦20番目の風地観が終わったので凡そ全体の三分の一まで歩を進めた事になる訳だ。私にとって人様に易を教授するというのは初めての試みである為、試行錯誤の連続であるけれど、否そうであるからこそ上経修了まであともう少しというところまで思った以上に早く来たという実感がある。毎週四卦を目標にしているが、初めの内は最低限のイロハともいうべき約束事を覚えて頂かなくてはならない...
蒼流庵易学講座
- 2021/01/28
- 18:11

「學」は、大人が蓍を操作するのを台の下から子どもが見て覚える形の字だという説が少なくとも江戸時代には唱えられていた事を奈良場勝先生に教えて頂いたが、そうすれば学問の原義は易を学ぶ事つまり易学にあって、それこそが学問の王道だと言ってしまっても差し支えない事になる訳だ。請われて今月12日から蒼流庵易学講座を開講しているのだが、易を人に教えるというのは自分にとって初めての試みである為、緊張感を持って毎度講...
京都医学史研究会にて
- 2019/03/28
- 23:36

いつも京大の研究会でご一緒している京都医学史研究会の葉山美知子先生よりご依頼を頂き、京都府医師会との協賛で開催される学術講演会にて発表させて頂いた。テーマは、以前にもご紹介した寺田貞次先生と掃苔録の金字塔『京都名家墳墓録』収載の医家について。3年ほど前に『漢方の臨床』誌にて発表した内容を少々肉付けした程度で、特に何か其の後の研究成果などが盛り込まれている訳ではないのだが、過不足なく90分の規定時間ド...
江戸時代の易占家に学ぶ
- 2015/09/08
- 20:31

左から:加賀井先生・奈良場先生・蒼流庵主人(ボスボラス・ハサンにて)5日の土曜日は奈良場先生が4月から開講されている連続講座「江戸時代、易占術のいろいろ」の最終回だったので、加賀井先生と二人でサプライズの為、青山のNHK文化センターを電撃訪問した。最終日ということで、花束を贈呈しようと考えていたのだが、こんな時に限って普段はいくらでも目に付く花屋がさっぱり見当たらない。信濃町から歩いたのだが、警官がウ...
講演
- 2015/04/23
- 19:44

お花見の後、羊山亭に車で戻り、いよいよ講演開始という手筈だったのだが、参加者諸氏が桜の撮影に夢中になるあまり定刻になっても会場入りしないというハプニングがあって、少し遅れてのスタートとなった。事務局長の坂本先生から歯の浮くような演者紹介があり、緊張で二日間一睡も出来ていない蒼流庵主人に更に追い打ちをかける。2月に京大でお会いした際は、予定があって不参加と仰っていた千葉の平地先生が無理やり予定を変更...
秩父へ・・・③
- 2015/04/21
- 18:32

美の山公園頂上から秩父市内を望む毎年、オケラの会では4月の勉強会を始める前に、お花見をするのが恒例になっているそうで、私も楽しみにしていたのだが、大阪は連日の雨で桜は無残に散ってしまっており、しかもシーズンからいって一週間ほど遅れている。案の定、東京に着いてから、あたりを見渡してみても、桜は花見に耐えられるような雰囲気ではなかったので、残念に思っていたが、西武秩父線で飯能を過ぎた辺りから、桜が満開...
秩父へ・・・②
- 2015/04/20
- 18:47

よく考えてみると、最近は上京しても夜行バスでの行き帰りで、新幹線を使うのは4年ぶりくらいだろうか。普段利用するのは、片道2000円程度の事故が起こっても文句も言えないような激安バスであるが、さすがに新幹線は安心感が違うと感じる。12時過ぎに東京駅に到着したのだが、丸の内線への行き方が分からず迷子になり、結局、予定していた電車には乗り遅れてしまった。秩父行きは本数が少ないので、一本のロスは結構大きい。結局...
秩父へ・・・①
- 2015/04/18
- 18:14

先週、初めて埼玉県の秩父へ行ってきた。秩父行きの理由は、何と講演を行うためである。そして、私にとっては初の講演=講師デビューである。講演ということは、驚くべきことに私に講演を依頼しようなどという団体があった訳だ。その団体とは、秩父の漢方医・大友一夫先生率いる「さきたまオケラの会」である。オナラの会でもオカラの会でもない。オケラの会である。何やらふざけた名前の会であるが、これがまた実にハイレベルな傷...
講座「江戸時代、易占術のいろいろ」
- 2015/04/04
- 13:42

江戸時代の易書研究において前人未到の業績を上げられた奈良場勝先生の待望の講座が4月から開講される。会場はNHKカルチャーセンターの青山教室で、受講料は何と全6回で税込19,440円というお値打ち価格だ。“秘伝”だの何だのと銘打って枝葉末節に過ぎない小手先のテクニックを御大層に開陳するだけの講座がどれほどの料金設定になっているかは、業界に詳しい人でなくとも、御承知のことと思う。今回は初学者を対象に、なるだけ平易...