銭鼈の其の後
- 2022/06/07
- 18:36
昨年5月に5匹貰い受けたベビースッポンは、方々頼んで見受けてしてもらうも、其の後2匹が天に召されたようだが、残る3匹は現在もスクスク育っているようだ。殊に小料理屋夫妻に進呈した一匹は、冬眠の際のダメージを恐れて加温によりそのまま成長させたことに夫妻の異常な溺愛が加わり、僅か一年で食べられるようなサイズに成長したらしい。一昨年は小料理屋で小生が解体指導などして、常連客にスッポンを突き出しとして振る舞っ...
四万十へ
- 2022/06/04
- 14:22

一昨日、調査行で四国入りした序でに高知まで足を延ばして四万十川近辺を散策してみた。初めて眼下に見下ろす四万十川はあたかも広末涼子ちゃんのような透明感をたたえている。今回の四万十行の一番の目的は道の駅「よって!西土佐」道の駅には四万十漁協経営の鮎市場が併設されており、四万十で獲れた天然の鮎や蟹などを安価で販売している。庵主は正直川魚には大して興味が無いので、目当てはスッポンのみだ。うなぎの延縄漁に外...
紅棗氷糖甲魚
- 2022/06/01
- 19:02

この数年、GW直後に其の年の亀初めをしていたのだが、流石に毎年亀ばかり食っていると段々飽きが来るもので、今年は六月に入ってもまだ一度も繰り出していない。もっとも、それにはもう一つ別の理由もあって、昨年通販で四万十の漁協より取り寄せた天然スッポンが安価で美味、そして泥抜き不要と来ている為に、自分で釣っての二週間続く水替えが馬鹿らしく感じるようになったということもある。そんな訳で今年の亀初めは四万十スッ...
今年の鼈道
- 2021/12/10
- 18:37

スッポンとの付き合いも5年になるが、今年はあまり釣りに行かなかったので、釣果はシーズン全体で僅かに6匹を数えるのみであった。若干飽きて来たというのもある。今年は友人の中華料理店々主にせがまれなかったら1~2匹釣って終わっていたかもしれない。ただし、新しいネタもあるにはある。5月にベビースッポンを調達、数名に進呈して喜ばれたが、子供の居ない御夫婦には殊に好評だったようだ。亀が子供の代わりになるのかどうか...
南五味子酒
- 2021/12/07
- 18:00

サネカズラ(2021年12月02日/大阪府奥河内)10月に探訪した際にはまだ時期が早すぎて色づいていたのは僅かに一つか二つ位であったが、12月ともなれば殆ど真っ赤になっている。よくテレビなどでウイルスの拡大図のイラストを見かけるが、どことなくあれを彷彿とさせる奇妙ないでたちだ。どっさり採取してみたが、なんたらベリーとでもいった外貌は如何にも美味しそう。ただ、齧ってみたところ、実には殆ど味らしい味がなく、種の部...
今年の生薬探偵
- 2021/12/04
- 18:13

昨年10月には緊急事態宣言の間隙を縫うように何とか金匱植物同好会の観察会を敢行したものの、今年は宣言の長期化により、とうとう発足以来初めての開催0の年になってしまった。可能であれば夏あたり、海浜性薬用植物でも見て頂こうと思っていたのだが、残念である。自然海岸そのものが全国的に減少しつつあるから、早いうちに観ておかないと、少なくとも大阪では幾つかの種類は10年後に観察出来るかどうか確実な保証を出来る自信...
四万十すっぽん
- 2021/06/05
- 19:33

鼈道に足を踏み入れた当初から、高知の四万十川ではいつの頃からか養殖場から逃げ出したと思しきスッポンさん達が野生化して大繁殖しているらしいという噂を耳にしていた。さすが日本一の清流というだけあって、そこで育ったスッポンさんは臭みが少なく、泥抜きの必要さえないという。四国には時折出向くので何かのついでに釣り上げてやろうと思いつつも、四万十は高知の隅っこで中々機会を持てずに居て、昨年はコロナ騒動で鼈期の...
銭鼈GeTだゼッ!
- 2021/05/04
- 10:56

ご厚意でスッポンさんの養殖業者より愛くるしいベビースッポン=銭鼈を頂戴した。お願いしたのは昨夏の事だが、なんでも個体の選別は寒い時期に行うそうで、先日忘れた頃にご連絡を頂いた次第。この愛くるしい表情!弱ったのは、1~2匹お願いしたつもりだったが、10匹も持って来て頂き、押し問答の末、5匹貰い受ける事に。スッポンはうまく育てば比較的短期間で巨大になる上、縄張り意識が強いので、一人で5匹を飼育するというのは...
加藤先生と~生薬探偵の会食~
- 2020/10/17
- 18:26

質の方さえ問題にしなければ、漢方について語り合うのに人を得るのはさして難しくないけれど、これが生薬となると途端に困難を極めるという印象が強い。漢方家と言ってもエキスしか使ったことがないという人が大多数だから生薬についての知識が乏しいのは当たり前だし、そこに生の薬草についての知識をも兼ねて持ち合わせているという条件を付け加えると、それこそ絶滅危惧IA類相当のものを探し出す以上に困難な気がする。そんな中...
金匱植物同好会第四回観察会のご感想
- 2020/10/14
- 18:00

台風が去った直後の金剛山散策は、空気が落ち着いていて澄んでいて、大変心地良く癒されました。そんな中で観察するツリフネソウ、シラネセンキュウ、カワチブシの花は本当に美しく心洗われる気持ちがしました。生薬観察では、いつものように植物の葉や花に触れ、匂いを嗅ぎ、味をみるという体験以外に、今回はいよいよ動物に触ることにチャレンジさせてもらいました。少しずつワイルドに成長していく自分を嬉しく思います。毎回貴...
金匱植物同好会第四回観察会を開催しました
- 2020/10/11
- 23:55

今日は金匱植物同好会の第四回観察会で金剛山を散策。直前の台風襲来でギリギリまで開催可否の判断がつかなかったものの、前日に決断、快晴に期待して決行した結果は、なかなか実り多き観察会となりました。当初予定していたルートは崩落の危険性がある為に取り辞め、比較的面白みが少ないと半ば馬鹿にしていた登山道に変更を余儀なくされたとはいえ、最終的にカウントしてみると、41種の薬用植物を観察する事が出来、参加者諸氏...
中華なるスッポン~生薬探偵の友情~
- 2020/10/08
- 18:29

釣りに釣りまくった昨年に比べ、今年は数える程しかスッポン釣りに行かなかったのは乱獲の反省というよりスッポンそのものに飽きが来ているといったほうが正しいようで、このところ鍋にしてもフライにしても以前ほどには美味いと感じなくなってしまっている。それでも、今年は友人諸氏に振舞う為に何度か夜釣りに出向いたが、そのうちの3匹はコロナ禍の渦中に果敢にも中華料理店をオープンさせたI氏に進呈して喜ばれた。I氏は筋金...
舞茸を求めて~生薬探偵の初物~
- 2020/10/04
- 15:28

昨年、金匱植物同好会の第二回観察会に参加して下さった鍼灸家の中川憲太先生より秋の舞茸採集にお誘い頂いたのだが、生憎昨年は膝の具合が思わしくなく、同行叶わず無念に思っていたところ、今年も先生よりお誘いを頂き、幸い現在は随分膝の調子も戻っている事もあり、加えて今回は自動車に乗りながら探すという楽チンプランということで、お供させて貰う事に。場所は、先生が“アルティメット・ポイント”と名付けられた奈良県某所...
伝達の難しさ
- 2020/08/19
- 18:19

植物の観察会を主催していると、屡々他人に情報を伝達する事の難しさを痛感させられる。座学なら板書の内容はそのまま聴講者が書き取ってくれるから、比較的に伝達の誤りは起こりにくいが、フィールドではそうは行かない。こちらの解説を小さな手帳大のものに素早く書き留めるのがせいぜいで、音響設備などあろうはずもないから、教室での講義より遥かに聞き取りづらいという難点もある。また、予定された講義の場合、相手により判...
かわいいスッポンさん
- 2020/05/19
- 18:01
スッポンというと何やら獰猛なイメージがあって、常人は恐怖を感じるらしいが、この獰猛さは、単なる狂暴とは異なり、高い攻撃性は脆弱さの裏返しであると言って良い(これは、人間世界でも或いはそうであるのやもしれぬ)。スッポンは普通の亀と違って、堅い甲羅の中に手足と首を引っ込めれば身を守る事が出来るという訳には行かない。柔らかい組織で覆われていて、加えて、エンペラという一寸どんな利点があるのやも理解出来ない...