オススメ開運アイテム
- 2017/03/25
- 20:33

庵主は世に言うところの開運グッズというものに対して、非常な嫌悪感を抱いている。効能書きを読んでみても、金運アップだの恋が実るだの、開運グッズならぬ煩悩グッズではないかと思わせられるものばかりだ。パチンコ屋や競艇場から虎眼石を手首にジャラジャラ巻きつけた見るからに人品の卑しそうな手合いがゾロゾロ出て来るのが視界に入るたび、此の感はますます強まるばかりである。そんな開運グッズアレルギーの庵主が昨今愛用...
生卦法と卦変説
- 2017/03/23
- 23:19
爻卦を積み重ねて大成卦を出す筮法が真勢易における立卦法の特色と云うなら、同じく観卦の特色となるのが云わずと知れた生卦法である。此の生卦法は、所謂卦変説を原型としたものであり、其の源は前漢の孟喜・焦延寿・京房らに求めることが出来るが、特にこれを重視して打ち出したのは後漢の荀爽で、其の卦変説では、十二消息卦を基準として、そこから其の他全ての卦が発生したものとする。結局のところ、卦変説なるものも漢易諸家...
真勢易と『筮儀至賾伝』
- 2017/03/22
- 23:05

『筮儀至賾伝』浜野生生著(1760年刊)谷川龍山は『周易本筮指南』において「爻卦ナルモノハ、周代ニ其法アレドモ其伝ヲ失セリ。吾師古ヲ考テ爻卦ナルモノヲ製作ス」と云い、各爻に小成卦の配される十八変筮法を詳述している。これを略したものが、今日我々が用いるところの中筮法であり、多くの人は此の筮法を真勢易として認識しているのではないかと思う。十八変であるか六変であるかの手数の違いは重要ではなく、要するに此の筮...
真勢中州の生地を訪ねて
- 2017/03/21
- 18:08

真勢中州の生涯は謎に包まれた部分が多いが、生まれは愛知県知多半島の亀崎(ちょうど半島の反対側に焼き物で有名な常滑市がある)であると推測されている。真勢という姓は青森や愛媛に僅かながら存在するようだが、羅州による墓誌銘には尾張国愛知郡が生地とあり、亀崎に間瀬の姓非常に多く、真勢は間瀬の字を改めたものというのが通説のようだ。昨年八月、西尾市にある丹羽嘯堂の墓碑を掃苔した折、折角なので知多にも足を延ばし...
真勢中州先生没後二百年追善法要
- 2017/03/20
- 23:20

法要終了後に記念撮影昨日のこと、箕面の松雲峰寒山寺にて、御住職・瀧瀬尚純師を導師として真勢中州先生追善法要が執り行われた。御住職による正式な法要は、昭和30年の生誕二百年記念法要以来であるから、実に62年ぶりのことである。参加者は庵主、青木先生、加賀井先生、豊中のI先生の四名。中州はもともと真宗の人だったらしく、寒山寺に葬られはしたものの、菩提寺という訳ではなかったようで、これまで御位牌も無く、瀧瀬師...
易文具
- 2017/03/16
- 18:57

万能算木を注文する際に、一緒に作ってもらったペンケース。材質はローズウッドで、なかなか品も良い。字体は古隷書体にしてみたが、これも正解だったと思う。でも後になって気付いたんだけど、蒼流庵ちゃんは筆記具はボールペンじゃなくてシャーペン派なのよねf^_^;...
算木は二つでワンセット
- 2017/03/15
- 18:11

四遍筮(元之筮法とも)と言えば、岳門の紀藤元之介先生が考案した筮法として名前だけは有名であるが、最近では用いる人は殆ど居なくなってしまったらしい。庵主も数度試みただけで、四遍筮には縁遠い人間の一人なのだけれど、手元の『実占研究』誌に「四遍筮(占)法開扉」という記事が載っていて、これは紀藤先生と門人の渡辺観岳先生が昭和51年元日の午後に行った対談を記事にしたものであるが、四遍筮の性質がよく判ると同時に...
万能算木
- 2017/03/14
- 18:21

神秘の霊草・メドハギで蓍策を拵えてみると、今度は自分だけのオリジナルの算木が欲しくなって来た。ありきたりの両象算木は如何にも面白みがない。自分は三変筮と中筮以外に四象筮も使うので、これら全てに対応出来る万能算木とでも呼ぶべき全方位型の算木が必要とされるところだ。しかし、算木というのは筮具の中で最も工芸的要素がある為に、正規品の値段は筮具中もっとも高価である。単純な両象算木でもそこそこのお値段である...
算木のはなし
- 2017/03/13
- 19:45

数ある筮具の中で、もっとも工芸的要素があって美的観点からの鑑賞に堪え得るものは、やはり算木(卦木)であろうかと思う。今東光氏の「筮具抄」(『清閑』改巻三/1940)では、「筮具第一の要具は算木である」として、解説の首位に算木を持って来ており、筮竹は第二の要具となっているのが印象的である。ところで、朱子の筮儀を読むと、櫝(筮筒に相当)と掛扐は用いられているものの、算木は出て来ず、記卦は漆の板に墨書するこ...
筮具の浄化
- 2017/03/12
- 23:30

かねてより不思議に思っていたことであるが、占筮家は筮具の浄化という点に非常に無頓着な気がする。庵主は易以外の占いには丸で疎いので、他の占いで使う道具類ではどうなのかは甚だ不案内であるけれど、同じ卜術の仲間であるタロットカードなどでは、盛んに浄化の必要性が説かれているようだ。タロットのように求占者にカードを引いてもらうタイプの占いは、相手の邪気がカードに付着するであろうから、求占者が立卦具に触れるこ...
擲銭源流考
- 2017/03/11
- 19:44
恐らく、簡易立卦具を用いた最も起源の古い易占法は擲銭によるそれで、これもはっきりとした起源はよく判っていないようだが、一般にその源流を前漢の京房および厳君平に求める二説が知られている。擲銭の京房起源説は、朱子も之を説いているというのだが、今井宇三郎氏の「筮法小攷」によると、実際には、朱子は擲銭法が京房に起こると説くのではなく、「火珠林」の占法が京房の占法(納甲説)の遺法であると説いているに過ぎない...
神蓍あれこれ
- 2017/03/10
- 23:31

簡易立卦具には、擲銭や真勢中州が用いた円蓍などもあるが、もっとも普及しているのはやはり八面賽であろう。象牙製が主流だった一昔前には、この立卦具は簡易といっても筮竹以上の値段だった訳だが、最近では樹脂製の安価なものが出回るようになったおかげで、随分買いやすくなったものだ。それでも、庵主の知り合いの企業が製造されていた易八大先生の八面賽などは、店頭では6000円くらい(八面賽二個と六面賽一個)だったかと記...
蓍筮の起源について~其の弐~
- 2017/03/09
- 23:37
蓍筮の起源について、庵主の目にとまった面白い説の一つに、田口福司朗先生(1896~1985)の説がある。田口先生も金谷治先生と同じく、蓍と筮とはそれぞれ別の起源を持つものとし、蓍は音「矢」に通ずる所からと蓍そのものの形態とから考えて、原始時代には蓍を以て弓の矢にしたものではないかと推測する。古代人は弓矢を用いて鳥獣を射たので、その時代には弓矢が生活上最も大切な道具である故に、神を祭り、犠牲を捧げるに当たっ...
蓍筮の起源について~其の壱~
- 2017/03/08
- 22:44
易筮は一体いつ頃から行われていた占術であるのか、はっきりした事はよく判っていない。伏羲や文王と絡めた作易の説話はもとより信ずるに足らず、正確な年代を決定する基準となるような資料の出土物を含めて意外に乏しいことは驚くばかりである(近年注目されている数字卦は、多くが甲骨史料中に見出されている為、亀卜との関係を没却出来ない憾みがあり、今日易筮と短絡的に結び付けたがる傾向があまりに顕著である点、聊か危なっ...
蓍策をさばく!
- 2017/03/06
- 18:04

蓍策を作ったので、試みに卦を立ててみた。自宅には気の利いた和室が無い為(かつてはあったが、現在は書庫と化してしまっている)、友人宅の応接室を拝借。うっかりしていて、算木も掛扐も持っていくのを忘れ、筮筒は湯呑で代用。大衍筮を行う根気は無いので、三変筮にてゴメリンコ。爾の泰筮、常有るに假る、爾の泰筮、常有るに假る。蒼流庵主人、今、広末涼子ちゃんは清楚や否や、未だ知らざるを以て、爰に疑う所を神に靈に質す...