御神酒徳利
- 2022/05/28
- 23:00

昨晩の第四回蒼流庵易学講座では水雷屯より天水訟に到る四卦を俎上に載せたが、終了後に設けた質疑応答の中で、失物占で蒙卦を得た場合の方位の取り方について生徒さんからお尋ねがあった。なんでも古典落語に易の蒙卦が登場する演目があって、細かい内容はうろ覚えながら“匪我求童蒙、童蒙求我”の卦辞まで登場するのだという。白状すれば庵主は生まれて此の方、一度たりとも落語というものを聴いたことがなく、どのような演目があ...
受講の御感想その3
- 2022/05/23
- 18:51
今回も楽しく受講させて頂きました。1回目は本当に理解が難しかったのですが、『マンガ易経』が読める様になり、世界観のお話なんだな、と方向性が見えてきた様に感じます。2回目を受講しての感想は「ユング心理学との共通点があるな」と思っていました。私は心理学、カウンセリングもさせて頂いており、ユングという精神分析家が好きなんですが、ユングの「シンクロニシティ」の解釈ととても近いものを感じ興味深かったです。それ...
受講の御感想その2
- 2022/05/19
- 18:02
第1~3回の受講の感想です。受講して感じたことはなにより懇切丁寧に教えていただけること。初心者はもちろん、ある程度「易経・易学・易占」の知識を持っている中級者に対してもしっかりと教え説いてくれます。先生が提供してくださる情報・知識は単に易占に関するものだけでなく、易学に関する歴史や系譜にも及びます。その豊富な知識・情報量には舌を巻きます。さらには先生が実際にフィールドワークとして探訪された史跡写真...
受講の御感想
- 2022/05/16
- 18:38
蒼流庵易学講座の録画視聴コースの受講者に神奈川県の方が居られて、私でも見たことの無いような希少な易書を数多く所蔵されているのだが、先日第二回講座の録画を視聴された直後に御感想のメールを頂戴した。掲載許可を頂いたので、ここに紹介させて頂くことにする。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~蒼流庵先生 いつも大変お世話になっております。初回の講義がとても楽しく、2回目の講義は、配信開始のメールをいただ...
第三回易学講座終了
- 2022/05/13
- 22:19
先ほど、第三回の蒼流庵易学講座を無事終えることが出来た。4月は第五金曜日があったので三週あいての開催であったが、今回リアルタイムでの参加者が少なかったのはGW後で多忙な方が多かったのかもしれない。蒼流庵易学講座では公田連太郎式に序卦伝を最初に読むようにしているが、今回は昨年用いたテキストに手を入れて卦象と対照しながら読んで貰えるようにしたので、幾らかは理解し易くなっていると思う。また、昨年は当方が出...
開元通宝
- 2022/05/11
- 20:20

あれこれケナしておいたから多分受講者の誰も手を出さないとは思うけれど、一応前回の講座では擲銭法についても解説を試みた。京房やら鬼谷子云々は既に見てきたように馬鹿々々しいけれど、簡易立卦具として最も長い歴史を持つことは事実だから、これを無視する訳にもいくまい。ただし、あくまでも初学者向けの説明である為、黄小娥式の10円玉立卦に得爻表出用の100円玉を交えた簡便なものである。10年ぶりにやってみて、ただでさ...
イーチンタロット
- 2022/05/09
- 20:39
第二回易学講座では蓍策を用いた三変筮の基本的揲蓍作法の他に、それぞれの筮具を解説し、種々の簡易立卦具についても説明を試みたが、今日では八面賽に次ぐ勢力として幅を利かせていると思われるイーチンタロットについては意図的に触れるのを避けた。もっとも私はイーチンタロットが嫌いなので、手元には一組の持ち合わせもないから、解説したくても出来ないのだが、今日は其の気に食わない理由を少々開陳してみたい。なんとはな...
緯書
- 2022/05/06
- 10:26

先日の記事で北大は現代の足利学校か等と書いてみたけれど、易学に関係が深いということになると、或いは北大より広大の方に軍配が上がるかもしれない。先日、或る人より「最近気になる研究者は?」と問われて、広大の藤田衛文学博士の御名前を挙げさせてもらった。私は一面識も持ち合わせて居ないのだが、同じく広大で文学博士となられた鈴木由次郎博士同様、漢代の象数易研究を専門とされているらしい。『東洋古典学研究』に三度...
ケンコン
- 2022/05/04
- 15:13

木村清順氏の論考「擲銭法の由来について」(47巻 / 2019.12)を拝読して、なるほど擲銭法は少なくとも中唐期には行われていたのかフムフムと感心していたが、調べなおしてみると韓愈の有名な詩「鴻溝を過ぐ(過鴻溝)」において、その証拠が明確に記されているのであった。この中に、「眞成一擲賭乾坤」(真に一擲を成して乾坤を賭せん)とあって、これが故事成語「乾坤一擲」の出典であるのだが、蓍策を放り投げる筈はないから、...
擲銭法の由来について
- 2022/05/01
- 19:21

年に二度ほど京都の精華町に立つ国会図書館関西館に足を運んで資料を渉猟するのが慣例的なものとなって五年程になろうか。目的は主に定期刊行の学術誌の閲覧複写である為、大体いつもお決まりの作業に終始し、所要時間も二時間程に過ぎない。連載物が目的の大部分を占めているが、毎度幾らかは予想して居なかった思わぬ掘り出し物に出遭える。今回は北大中国哲学会の『中国哲学』(47巻 / 2019.12)に載った、木村清順「擲銭法の由...