今年の亀活
- 2022/12/28
- 15:37

昨年は意識して亀活をセーブした為、シーズン全体を通して僅かに五匹程度の釣果を上げたのみであったが、今年は醤油煮込という新メニューがレパートリーに加わったこともあって、出だしこそ遅くなったものの、後半は積極的な攻めに転じた。久しぶりのガメラ級サイズ!凶悪な表情をしていますがメス♀です。このコは友人の中華料理店に進呈し、常連さんに振舞われました。このギャングの親玉のようなイカツイすっぽんさんも中華料理...
橋本よし子先生作 四草湯呑
- 2022/12/25
- 10:03

比叡山々麓で染付磁器を制作されている橋本よし子先生は、“世界の天目作家100人”にも選ばれた橋本大輔先生の令夫人で、独立して窯を開かれる以前から交流させて頂いているが、特異な作風が災いして長らく技量に対する正当な評価が伴って来なかった嫌いがあるものの、今年に至り漸くと言うべきか、人間国宝の登竜門たる日本伝統工芸展にて初の入選を果たされた。私は以前から先生の手に成る神農をモチーフにした湯呑を愛用していて...
白芷を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2022/12/22
- 18:12

振り返れば、ミシマサイコやミクリ、ナツトウダイなど自生種に辿り着く道程の長く険しかった思い出と共に想起される薬用植物は幾つもあるけれど、現在の局方が白芷の基原として記載するセリ科ヨロイグサなども其の範疇で、今年になってようやく出会うことが出来た。同名異品の多い生薬で、河北省の一部で白芷に当てているというハナウドは9年前に北河内で割合楽に見付けることが出来たが、ヨロイグサのほうは山陰山陽の自生地を中...
白頭翁を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2022/12/19
- 18:07

人混みを避けて行動するのを信条としている為、お盆やGWは不要不急の外出を避けるのが基本だが、それもあってGW前後に花期を迎える養父市のオキナグサを探しに行くのが随分遅くなってしまった。オキナグサは激レア種で、大阪では植栽しか見たことが無い。昔、近畿植物同好会で活動を始めた頃、平野名誉会長に尋ねたことがあったが、40年ほど前に父鬼で観たのを最後に府下では目にしていないとのこと。レッドデータブックには一応記...
王不留行を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2022/12/16
- 18:51

難波和漢薬が、明代以前の王不留行であるとするナデシコ科のヒメケフシグロも、コロナ禍に阻まれてずっと調査を延期していた薬用植物である。基原に混乱の多い生薬の一つで、ただのフシグロやトモエソウ、オオイタビなど、国内に自生が見られるものは可能な限り探求して来たのだが、肝心の正品だけが最後に残ってしまった格好。それだけに何としても今年こそはと考えていた。幸い、前回のゴショモミジイチゴと花期がほぼ同じで、同...
覆盆を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2022/12/13
- 18:11

最近はあまり生薬探偵業はやっていないのだが、それでも毎年何かしらの開拓はするようにしており、この春は念願叶って四国までゴショイチゴを観に行ってきた。行こうと思っていた矢先に疫病騒動が始まった御蔭で、何年も実現を見ずにいたのである。ただし、ゴショイチゴそのものではなくモミジイチゴとの自然雑種(初めて報告されたのは1992年)であるから、堂々と覆盆として取り扱う訳にもいかないのだが、ゴショイチゴは日本のな...
南五味子酒
- 2022/12/10
- 10:24

昨年漬けた南五味子酒が飲み頃になって来た。サネカズラは別段希少種という訳ではないので、薬酒にする人が他にも居て可笑しくはない筈だが、不思議とそういう話を殆ど耳にしない。ネット上には写真付きで薬酒造りをしている記事が二三あがってはいるものの、作るところのみで完成品を賞味して味を論評したものが見当たらない為、これは不味くて飲めたものではないのではという不安が過ぎった。五味子は非常に酸味が強い生薬だから...
『朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚』三好昌子著
- 2022/12/07
- 18:20

『朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚』三好昌子著(集英社/2021年刊)三好昌子著『朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚』はミステリー仕立てのファンタジーとでも形容すべき作品で、新井白蛾を主役にした初の小説と聞き、たしか新刊発売日に地元の書店で求めたと記憶している。昨年11月の刊行であるから、ちょうど一年前になるようだ。著者は2017年のデビュー以降、精力的に執筆活動を行っているようで、てっきり若手作家かと思い込んでい...
多田鳴鳳を求めて
- 2022/12/04
- 10:07

少し前、日易連の藤懸専務理事より江戸時代の多田鳴鳳なる家相家について照会があった。なんでも気学家の多い関東では望月治先生を経由する形で多田鳴鳳が浸透しているとのこと。生憎家相に関する知識は殆ど持ち合わせていない為、其の時は何らお答えする術を持たなかったのだが、どこかで見た名前だと思い調べてみると、四天王寺の易学供養塔に最初期に合祀者されたうちの一人で、「江戸時代方鑑家先師」として、松浦琴鶴・松浦東...
易学供養塔&医史跡散策の会
- 2022/12/01
- 18:20

先週、易学講座を受講されている方々と共に四天王寺の易学先師先覚合祀供養塔を参拝して来た。学業成就の祈願が目的であることは言うまでもないが、オンライン講座の性質上、遠方の為に参拝困難な方も居られるので、代理参拝の意味合いも兼ねた企画である。私の講座を受講されているのは医学関係者が多い為、四天王寺近郊の医史跡も併せて巡るツアーにしてみたのだが、受講者のO先生が以前附近の歴史ガイドもなさっていたとお聞き...