天眼響通五隣伝~新井白蛾秘伝②~
- 2014/01/27
- 18:13
新井白蛾の秘伝から、今日は“天眼響通五隣伝”を「易占法講座36、130」加藤大岳著(『易学研究』所収)を参考にしながらご紹介したいと思う。
天眼響通五隣伝は、本卦と変卦(之卦)と中卦(互卦)を組み合わせて、七つの卦を生む方法である。
その七つの卦を体卦、祗卦、用卦、飛卦、行卦、伝卦、見卦といい、どのようにして卦を生み出していくかというと、先ず体卦は本卦の変のある爻を中爻とし、同じ爻位の変卦の爻を下爻とし、本卦の爻を上爻(従って中爻と上爻とは陰陽が同じ爻となる)として三画小成の卦を作る。
それから他の六卦は、本卦の六爻を下爻とし、中卦の六爻を上爻として、それぞれに初爻ならが三卦ともに初爻、二爻ならば三卦ともに二爻というように同じ位の爻を組み合わせて、上から祗・用・飛・行・伝・見の六卦を作る訳だ。
例えば、水沢節の四爻変であれば、変卦は兌為沢となり、中卦は山雷頤となり、節の四爻を中爻とし、変卦兌の四爻を下爻とし、更に上爻には中爻と同じ陰爻を重ねて、震が体卦となる。
次に祗卦は上爻を組み合わせるので、本卦節の上爻を下爻とし、中卦頤の上爻を中爻とし、変卦兌の上爻を上爻とした「坎」が祗卦となる。
同様にして、以下の図のように、作っていく。
注意しなければならないのは、体卦の爻を取る場合に、変卦の爻を下爻に取る(他の六卦では上爻を取る)という点で、これは体卦が変爻のある位の六卦(の中の一卦)と同一のものとならないようにするためであろう。
判断の仕方であるが、
体卦→そのものの体を見る。謂わば其の形を見るわけで、節の四爻変で震であれば、底があって蓋の無い箱のようなものであるとか、常に動いているものであるとか、人にすれば怒り易い人であるとか見る。
祗卦→地位を見る。在る位置を見るもので、坎であれば低い場所とか、人に当てれば骨の折れる地位であるとかいう判断をする。
用卦→その用途を考える。何に使われるかを判ずるのであり、離であれば火に用いるものとかを推察する。
飛卦→動静を察する。そのものの在り姿を見るもので、艮であれば動かないものであるとか、人ならば鈍重な人であるとかを判断する。
行卦→行く所を明らかにする。謂わば方位を見るわけで、坤なら西南に向かっているとか、西南に住んで居るとか、西南に便宜があるとかいう見方をする。
伝卦→伝来する所を見る。何によってもたらされたかを考えるもので、離であれば火を以て作られたものであるとか、南方の産物であるとか判断する。
見卦→見卦は他とは違い、三画卦として単独に用いずに、他の卦と組み合わせて大成卦を作るものである。これを内卦とし、その上に他の六卦を重ねて、体祗用飛行伝を大成卦の上に再考するもので、見卦が乾であるとすれば、飛卦の艮を重ねて山天大畜とし、大いに畜められていて急には動き難い、というような見方をする。
此の技法は、真勢流の中筮得卦の各爻が持っている爻卦というものを、三変筮の得卦の上に作り出す方法とも見ることが出来るが、欠陥もあり、三変筮を主としたものである為、本卦と変卦とは一爻だけが違うばかりであるために、殆んど上爻と下爻とが同じである卦が出てしまうのである。
とはいえ、三変筮を主として用いる占者が射覆にチャレンジするような時には、知っておくと便利かもしれない。
天眼響通五隣伝は、本卦と変卦(之卦)と中卦(互卦)を組み合わせて、七つの卦を生む方法である。
その七つの卦を体卦、祗卦、用卦、飛卦、行卦、伝卦、見卦といい、どのようにして卦を生み出していくかというと、先ず体卦は本卦の変のある爻を中爻とし、同じ爻位の変卦の爻を下爻とし、本卦の爻を上爻(従って中爻と上爻とは陰陽が同じ爻となる)として三画小成の卦を作る。
それから他の六卦は、本卦の六爻を下爻とし、中卦の六爻を上爻として、それぞれに初爻ならが三卦ともに初爻、二爻ならば三卦ともに二爻というように同じ位の爻を組み合わせて、上から祗・用・飛・行・伝・見の六卦を作る訳だ。
例えば、水沢節の四爻変であれば、変卦は兌為沢となり、中卦は山雷頤となり、節の四爻を中爻とし、変卦兌の四爻を下爻とし、更に上爻には中爻と同じ陰爻を重ねて、震が体卦となる。
次に祗卦は上爻を組み合わせるので、本卦節の上爻を下爻とし、中卦頤の上爻を中爻とし、変卦兌の上爻を上爻とした「坎」が祗卦となる。
同様にして、以下の図のように、作っていく。
注意しなければならないのは、体卦の爻を取る場合に、変卦の爻を下爻に取る(他の六卦では上爻を取る)という点で、これは体卦が変爻のある位の六卦(の中の一卦)と同一のものとならないようにするためであろう。
判断の仕方であるが、
体卦→そのものの体を見る。謂わば其の形を見るわけで、節の四爻変で震であれば、底があって蓋の無い箱のようなものであるとか、常に動いているものであるとか、人にすれば怒り易い人であるとか見る。
祗卦→地位を見る。在る位置を見るもので、坎であれば低い場所とか、人に当てれば骨の折れる地位であるとかいう判断をする。
用卦→その用途を考える。何に使われるかを判ずるのであり、離であれば火に用いるものとかを推察する。
飛卦→動静を察する。そのものの在り姿を見るもので、艮であれば動かないものであるとか、人ならば鈍重な人であるとかを判断する。
行卦→行く所を明らかにする。謂わば方位を見るわけで、坤なら西南に向かっているとか、西南に住んで居るとか、西南に便宜があるとかいう見方をする。
伝卦→伝来する所を見る。何によってもたらされたかを考えるもので、離であれば火を以て作られたものであるとか、南方の産物であるとか判断する。
見卦→見卦は他とは違い、三画卦として単独に用いずに、他の卦と組み合わせて大成卦を作るものである。これを内卦とし、その上に他の六卦を重ねて、体祗用飛行伝を大成卦の上に再考するもので、見卦が乾であるとすれば、飛卦の艮を重ねて山天大畜とし、大いに畜められていて急には動き難い、というような見方をする。
此の技法は、真勢流の中筮得卦の各爻が持っている爻卦というものを、三変筮の得卦の上に作り出す方法とも見ることが出来るが、欠陥もあり、三変筮を主としたものである為、本卦と変卦とは一爻だけが違うばかりであるために、殆んど上爻と下爻とが同じである卦が出てしまうのである。
とはいえ、三変筮を主として用いる占者が射覆にチャレンジするような時には、知っておくと便利かもしれない。
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