山茱萸を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/04/12
- 18:34
山茱萸の花(2013年4月5日/大阪府八尾市)
山茱萸と言えば、腎気丸の類に含まれる生薬、というか腎気丸類以外の含有方剤が思い浮かばないのではなかろうか。
日本では江戸時代に薬木として栽培が始まり、今では街路樹として目にすることも少なくない。
ハナミズキの仲間で、葉や実はよく似ているが、木の生え方が大きく異なり、実の付き方も違っている。
2013年10月22日
大阪では、10月後半に実が赤く色付いてとても美しいが、その姿から“アキサンゴ”とも呼ばれる。
この山茱萸、薬酒にすると素晴らしく美味で、庵主は毎年漬け込むようになって、もう5年になる。
実は、庵主は梅酒が大嫌いなのだが、この酒は非常に上品な味で、一度飲むと病みつきになること請け合いだ。
漬けるにはコツがあって、普段はホワイトリカーに氷砂糖を加えて漬け込むのだが、氷砂糖の量が多いと、セメダインのような変な臭いが出てくるという不思議な特性があるから、量をうまく加減する必要がある。
器は、増田建治先生の通称“スキンヘッド切子”。
ところで、この酒は、山茱萸の酒であるから、“サンシュユシュ”であるが、早口で10回続けて言える人は意外に少ない。
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