海金砂を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/06/16
- 08:29
カニクサ(2013年6月17日/近所の石垣)
シダ植物で薬として用いられるものは余り多くなく、比較的メジャーなところでは、貫衆(ヤブソテツ)と今日ご紹介する海金沙(カニクサ)くらいしか、パッと思いつくものがない。
海金沙は、カニクサというツル性のシダ植物の胞子で、カニクサ自体は街中でも普通に見かける。
特に、石垣の隙間がお好みらしく、高級住宅地で目にすることが多いようだ。
利水通淋の薬で、主に淋病の類に用いられるというが、使用処方としては、『医学発明』(李東垣)の海金沙散くらいしか有名なものがないように思う。
9月12日
干して少し乾いた時に紙の上に置き、棒で叩いて胞子を取るというが、ある程度の量を確保しようとすれば、かなりの労働を要求される。
その為、胞子でなく、葉全体を粉末にした粗悪品もあるということだ。
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