冬虫夏草を求めて②~生薬探偵の冒険~
- 2018/06/26
- 18:19
2013年9月6日/高槻市某所
次に坂根先生が虫草採集に連れて行って下さったのは、同年の9月初めで、この時期には、ツクツクボウシの幼虫から発生する虫草を、かなり大量に見つけることが出来る。
これがツクツクボウシタケの地上部で、地生型である。
朽木生型でないものはピンセット不要で、本種の宿主はそれほど深い位置にもない為、スコップで一気にザクッと行く。
少し目が慣れると、そこら中に目に付くので、その気になれば100個体くらいは採取出来るのではなかろうか。
数は少ないものの、ツクツクボウシタケに混じって見つかるのが、ツクツクボウシセミタケで、前者が不完全型で後者が完全型である。
完全型の方は、地上部が少し黄色を帯びているので見分けがつく。
不完全型は全国で見つかるのだが、完全型は非常に少なく、産地は日本で四か所程度しかないらしい。
この時は4個体確認出来たのみ。
虫草を標本にする際は、水で少し湿らせながら、筆でなでるようにクリーニングして行く。
ツクツクボウシタケとツクツクボウシセミタケと西川のりおさん
ツクツクボウシ以外で唯一観察出来た鳥肌系の虫草“セミノハリセンボン”は、セミ版ヘルレイザーといった趣きがある。
ちなみに、これは気生型の虫草。
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