苦楝子を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/07/27
- 18:38
センダン(2013年7月26日/大阪府北河内)
苦楝子は、センダン科センダン属センダンの実で、『神農本草経』には“楝実”の名で下品として収載される。
もっとも、生薬として用いられるのは中国のトウセンダンで、日本にも分布するセンダンは、あくまでも代用品に過ぎないようだ。
主な使用処方は、『証治準縄』の苦楝丸や『素問病機気宜保命集』の金鈴子散などで、民間薬としては樹皮や根皮を外用薬として使用することがある。
顕著な駆虫作用を有するが、駆虫の効は実よりも樹皮や根皮の方が強いらしい。
薬用にするのは成熟果実なので、上掲写真のものより、2~3カ月経ったものを採取する。
街路樹や庭木として植えられているのもよく見るが、苦楝子が出来るような大木は、河川敷に多いように思う。
栴檀木橋
最近出来た合水堂の碑や適塾のすぐ近く、土佐堀川にかかる橋の一つに栴檀木橋(せんだんのきばし)というのがある。
もとは江戸初期、土佐堀川を渡って中之島にあった蔵屋敷へ行き来するために架けられたと考えられており、橋名は橋筋に栴檀の大木があったことに由来するという。
もっとも、木造の橋は明治18年(1885)の洪水で流出しており、その後、数度の架け替えを経て、昭和60年に現在の橋となった。
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