白花蛇舌草を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/09/14
- 18:52
フタバムグラ(2013年9月14日/奈良市)
日本の漢方家にはあまり馴染みがないが、アカネ科フタバムグラは、“白花蛇舌草”の名で全草を乾燥させて用い、山豆根等と並ぶ抗癌生薬の花形と言ってよい。
清熱解毒の効があり、もともとは種々の炎症疾患に用いられていたが、近年、その抗腫瘍作用に注目が集まっているようだ。
ごく小さな植物につき、そこそこの量を確保するのは中々骨の折れる作業で、価格もそれなりに高価である。
水位の低下した溜池によく発生し、田圃の畔などでも昔は見られたようだが、昨今やや数が少なくなっているようだ。
以前、何度か採取したものを栞にして漢方家の友人知人に進呈したことがあるが、中医学畑の人には頗る喜ばれたが、日本漢方家からはあまり感謝されなかった。
もう、日本漢方家にはくれてやるものかと心に決めている。
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