敗醤を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/09/18
- 18:15
オミナエシ(2013年9月19日/大阪府中河内)
『神農本草経』で中品として記載される敗醤は、オミナエシ科オミナエシやオトコエシの根で、清熱解毒の効があり、仲景方では『金匱要略』に薏苡附子敗醤散というのがある。
オミナエシ科の植物には、古く腐敗した発酵食品のような臭気があり、漢薬名の“敗醤”はそこから来ている。
オミナエシは、秋の七草に数えられ、かつては日当たりの良い場所で普通に見られた身近な植物だが、今では激減しており、簡単に見つけることは出来なくなってしまったようだ。
オトコエシ(2018年9月16日/大阪府奥河内)
オミナエシに比べて、オトコエシの方はまだ数があって、里山~山地では普通に見られると思う。
日本ではオミナエシを女郎花、オトコエシを男郎花と書くが、生薬探偵にはオトコエシの方が何となく女性的な印象があるように感じられる。
スポンサーサイト