五倍子を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/09/20
- 18:25
五倍子(2018年9月16日/大阪府和泉市)
五倍子は、ウルシ科の落葉高木であるヌルデの葉にヌルデシロアブラムシが寄生して出来る虫癭である。
収斂作用があって下痢等に用いられるが、生津液や降火、止血などの効もあり、使用方剤としては『和剤局方』の秘傳玉鎖丹や『婦人良方』の四神丸、『万病回春』の黒白散など。
また、タンニンを豊富に含む為、皮なめしに用いられたり、黒色染料の原料にもなる他、かつてはお歯黒にも使用された。
ヌルデは一見するとウルシとよく似た物騒な姿かたちであるが、余程敏感な人でない限り、かぶれる心配はない。
ウルシと違って、葉の軸に→の“翼”と呼ばれる部分があるので、容易に見分けることが出来る。
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