菟絲子を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/10/22
- 18:55
ネナシカズラ(2013年10月22日/中河内)
『神農本草経』に上品として記載される菟絲子は、ヒルガオ科のマメダオシやネナシカズラの成熟種子で、強精強壮の効があり、日本では殆ど用いられることがないが、『和剤局方』の茯菟丸や『銀海精微』の駐景丸、『奇効良方』の固脬丸といった使用処方がある。
大豆畑に発生するマメダオシについて、桑島目録は高槻と金剛山での記録を載せるが、生薬探偵未見。
ネナシカズラは数こそ少ないが時折見かける。
発生当初は根があるのだが、クズなどマメ科植物に寄生してそこから栄養を奪えるようになると、根が無くなって宙ぶらりんの状態になる面白い植物だ。
ただ、一年生で、翌年も同じ場所で見られるという訳には行かず、見たいという人を案内するのは骨が折れる。
外来種のアメリカネナシカズラというのが最近は多く、淀川の河川敷などにラーメンをぶっかけたようなものがあれば先ずそれと思って間違いない。
見た目はそっくりだが、外来種は在来種に比べて茎がやや細いようだ。
ネナシカズラの花
種子(12月22日)
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