呉茱萸を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/10/27
- 12:39
ゴシュユ(2013年10月27日/堺市緑化センター)
『神農本草経』に中品として記載される呉茱萸は、ミカン科ゴシュユの未熟果実を乾燥させたもので、呉(現在の江蘇省辺り)に良品を産することから呉字を冠するという。
中を温め、寒を散じる効があって、仲景方では、呉茱萸湯・当帰四逆加呉茱萸生姜湯・温経湯・九痛丸の四方に用いられている。
本来日本には自生せず、植栽やその放棄個体があるのみ。
最近、福井県高浜町の山中にゴシュユの群落があることが判って、町おこしに利用しようという試みがあるらしいが、恐らくは相当に古い放棄植栽であろう。
大阪でも南河内に一本、放棄植栽個体があるが、他にもあるかもしれない。
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