山豆根を求めて~生薬探偵の冒険~
- 2018/11/09
- 20:40
ミヤマトベラ(2012年11月8日/大阪府泉州)
山豆根といっても我が国の漢方家にはいま一つ馴染みがないと思うが、中国では白花蛇舌草などと並ぶ抗癌生薬の花形の一つで、私の習った先生も癌の患者にはよく用いて素晴らしい成果を挙げておられた。
日本では、小野蘭山以来、マメ科ミヤマトベラが充てられていた時代が長かったが、どうもそれは誤まった比定で、現在、中国から輸入される山豆根は、「広豆根」とも呼ばれ、苦参によく似た植物であるようだ(生えているのはまだ見たことがない)。
コウモリカズラ(2013年4月28日/大阪府北摂)
山豆根にもいくつかの同名異品があって、中国の東北や華北では、大阪でも北部二か所に自生があるツヅラフジ科コウモリカズラの根茎を充てるという。
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