『デュークグリーンファーマシィ』ジェームズ・デューク著
- 2019/02/03
- 16:54
『デュークグリーンファーマシィ』ジェームズ・デューク著(健康産業新聞社/2001年刊)
前回の記事を書いていて、私は随分昔に買った一冊の書物のことを思い出した。
その本、『デュークグリーンファーマシィ』を私に紹介してくれたのは、コムケアの佐藤修さんで、確か訳者が友人であるというような話だった気がするが、何分十数年前の話で詳しい事は忘却の彼方だ。
当時、私は中国から伝わった医学ではなく、純粋な日本の医学、いわゆる“和方”に強い関心があって、その話の延長でこの本の話題が出たのだったと思う。
当時、佐藤さんは奥方を悪性腫瘍で亡くされた直後で、薬草療法など代替医療に強い関心を持っておられた。
私は西洋の薬物療法に疎い為、著者のジェームズ・デューク氏(1929~2017)については、全く存じ上げなかったが、今調べてみて、一昨年逝去されていたことを知った。
ハーブの世界では権威者らしく、本書の原版は1997年に出ているのだが、2001年の邦訳出版時には、米国で既に70万部売れたといい、イギリスやフランス、ノルウェーでも訳出されたというから、日本の薬草本などとは比較にならないベストセラーのようだ。
119種の病名をアルファベット順に配列し、効果のある薬草を列記して解説しているのだが、それぞれの薬草の有用度を評価する葉っぱマークがついているのがユニークである(葉っぱマークの数が多いほど効果的ということらしい)。
解説はあくまでも現代生薬学的なものであるが、帰化植物の利用に取り組む手始めとしては、本書のようなものから紐解いていくのが良いかもしれない。
願わくば、現代の神農氏が登場して、帰化植物の東洋医学的利用法を解明し、本書の日本版のようなものを書いて欲しいところだ。
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