奇人たちの晩餐会

コメディ映画というのは余り観ないクチだが、フランシス・ヴェベール（1937～）の『奇人たちの晩餐会』は、割に好きな映画の一つで、手元にDVDがあるから何度か観返している。

1998年のセザール賞で脚本賞、主演男優賞、主演女優賞を受賞したというから、評価の高い作品であることが窺われよう。

最初は地上波の深夜放送で視聴して、たぶん2001年か2002年頃だったか。

2010年に『奇人たちの晩餐会 USA』というリメイク作品が作られているが、あまり評判が良くなくて、観て面白くなかったという感想の人に確認したら、みなUSA版であるという。

こういうオリジナルから視聴者を遠ざけるような駄作のリメイクは本当にやめてもらいたいものだ。

もっとも、リメイクの方が面白い映画というのは殆どないのだが（パッと思いつくのは『遊星からの物体X』くらいか）。

そう考えると、駄作愚作の類になることが十中八九まで確実なのに、リメイクを作ろうという映画人はどうかしていると思う。

或いは、オリジナルの人気にあやかれば、とりあえず一定の注目を集めるという理由で、小遣い銭稼ぎを目論んでいるということだろうか。

なお、ヴェベール監督の作品では『メルシィ！人生』というのが評判が良いと聞いて、観てみたけれど、こちらはオリジナルとはいえ、さして面白いものではなかった。

何事も期待値が高いと、裏切られる率も高くなることを痛感する。