易経と元号
- 2019/04/01
- 23:15
信玄号は「徳栄軒」といったそうだが、今日発表された新元号は「令和」だそうな。
オリンピックも大相撲も全く観ないクチで、広末涼子ちゃんが出る番組を除きテレビに釘づけになるということは先ずないのだが、これを逃したらもう二度とかかる機会は無いかもしれないと思い、今日は11時からスタンバイして阿字観の如くテレビに張り付いていた。
ラ行の元号というのは些か耳慣れぬが、調べてみると、奈良時代に霊亀あり、鎌倉時代に暦仁、南北朝時代に暦応、とあることはあるようだ。
どう考えても単なる著名な素人という他ない山中さんや林さんが有識者として懇談会のメンバーに選ばれているのも私には奇妙に思えるし、昨今の対中関係を反映したとしか思えない国書を出典とする点も厭らしさを感じるところがある。
その国書が私の嫌いな『万葉集』であるというのも又面白くなく、万葉素朴観という時代錯誤に溢れた安倍談話の内容も笑止なのだが、どうやら世間は不思議な祝賀ムードに包まれているようなので、ブログの炎上防止の為、この辺りにしておく。
さて、過去の元号の幾つかが、『易経』の辞に由来するものであることは夙に知られたところで、飛鳥時代の「大宝」は繋辞伝の“聖人之大宝曰位”、奈良時代の「天平」は文言伝の“雲行雨施天下平也”という具合であるし、新しいところでは、「明治」は説卦伝の「聖人南面而聴天下嚮明而治」、“大正”は臨卦彖伝の「大亨以正」が出典である。
他にも夥しい数の元号が『易経』に由来しており、神武・崇徳・成務・文徳など天皇の諡号にも易辞を典拠とするものがあるようだ。
また、元号を構成する漢字について使用頻度を見てみると、頻度の高い順から①永②元③天④治⑤応⑥正…という風に、実に易を感じさせる文字がズラリと並んでいることが看取されよう。
我が国の文化と『易経』との関係の古さと深さの傍証が、このように元号にも表れているのが面白い。
オリンピックも大相撲も全く観ないクチで、広末涼子ちゃんが出る番組を除きテレビに釘づけになるということは先ずないのだが、これを逃したらもう二度とかかる機会は無いかもしれないと思い、今日は11時からスタンバイして阿字観の如くテレビに張り付いていた。
ラ行の元号というのは些か耳慣れぬが、調べてみると、奈良時代に霊亀あり、鎌倉時代に暦仁、南北朝時代に暦応、とあることはあるようだ。
どう考えても単なる著名な素人という他ない山中さんや林さんが有識者として懇談会のメンバーに選ばれているのも私には奇妙に思えるし、昨今の対中関係を反映したとしか思えない国書を出典とする点も厭らしさを感じるところがある。
その国書が私の嫌いな『万葉集』であるというのも又面白くなく、万葉素朴観という時代錯誤に溢れた安倍談話の内容も笑止なのだが、どうやら世間は不思議な祝賀ムードに包まれているようなので、ブログの炎上防止の為、この辺りにしておく。
さて、過去の元号の幾つかが、『易経』の辞に由来するものであることは夙に知られたところで、飛鳥時代の「大宝」は繋辞伝の“聖人之大宝曰位”、奈良時代の「天平」は文言伝の“雲行雨施天下平也”という具合であるし、新しいところでは、「明治」は説卦伝の「聖人南面而聴天下嚮明而治」、“大正”は臨卦彖伝の「大亨以正」が出典である。
他にも夥しい数の元号が『易経』に由来しており、神武・崇徳・成務・文徳など天皇の諡号にも易辞を典拠とするものがあるようだ。
また、元号を構成する漢字について使用頻度を見てみると、頻度の高い順から①永②元③天④治⑤応⑥正…という風に、実に易を感じさせる文字がズラリと並んでいることが看取されよう。
我が国の文化と『易経』との関係の古さと深さの傍証が、このように元号にも表れているのが面白い。
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