咽痛に効く花梨酒
- 2019/07/10
- 18:32
粟島行春先生が他界された年の秋、門下一同に会する盛大なお別れ会が催された帰りに、半世紀近くに渡って師事された赤穂の木村秀子先生ほか数名と喫茶店に入る機会があり、先生から昔習ったという花梨酒の作り方を教えて頂いた。
なんでも、粟島先生が漢方の勉強を始める前に推奨しておられたものだそうで、氷砂糖を多めに入れた花梨酒を咽喉痛のある時にうがい薬として用いるという至極単純なものであるが、これが実際作って試みたところ、すこぶる手ごたえが良かったので、常備するようになって9年になる。
氷砂糖を多めに入れるのは成分をより多く抽出する為で、最低三年は寝かせないと効果が出ないということであった。
注意点は、うがいにとどめて呑み込んでしまわないことで、呑んでしまうと不大便を引き起こすと伺ったが、本草書など調べてみても、特に便秘の副作用に関しては記述を見つけられず、そもそも花梨酒は普通に呑まれているものの筈であるから、これはよく判らない。
あまり咽風邪をひかないクチゆえ、それほど出番はないとはいえ、非常によく効くので、年に何度かお世話になるのだが、昨秋、残り少なくなって来たことに気づいて、そろそろ仕込まねばと思い、近所のスーパーを渡り歩いたものの、さすがに12月に入るとどこも品切れ、7件目に入ったイオンでようやく売れ残りを見つけることが出来た。
幸いなことに熟れに熟れていて匂いが強烈、これはよく効きそうだと、売れ残りであることが寧ろ嬉しかった。
使用出来るまでにはまだまだ時間がかかるが、それまでなんとか2010年に漬けた手持ちで乗り切りたいところだ。
スポンサーサイト