第38回埼玉漢方特別講座①
- 2019/10/15
- 19:25
日月と、おけらの合宿である埼玉漢方特別講座に参加して来た。
メンバーが関東在住である為、例年、西はせいぜい長野くらいで、栃木や福島といった場所で開催される事が多く、庵主は中々参加できずに居たのだが、今年、おけらの会で司会をされている向川先生が大阪に引っ越された事もあり、初の関西開催企画が持ち上がり、どうせなら薬草の宝庫たる伊吹山で、という話になった。
10月は学会ラッシュである事もあって、いつもの11月に開催する予定だったらしいが、伊吹山は11月に登ってもススキばかりで薬草など殆ど見られない事を理由に、庵主が反対した結果、10月の連休開催ということに。
個人的には10月でも伊吹山は遅いくらいで、本音を言えば9月上旬がベストなのだが、9月は参加者の都合がつかないらしく、10月連休で決定してしまった(個人的には来年を主張したのだが、採用されず)。
今回の講座の最大の問題は、今年最大という超大型台風の来襲で、開催そのものが危ぶまれたことである。
案の定、キャンセルが相次いだのだが、庵主を含めて西日本の参加者は6名居るので、どれだけ人数が減っても開催するという(過去37回一度も中止された事はないらしい)。
庵主自身は、名阪国道が雨で陥没して大幅な迂回を迫られた程度だが、関東組はそもそも新幹線に乗るまでの在来線がストップしてしまった人が多くて、11時の集合に間に合った8名で、伊吹山観察会を強行することになった。
鳥取から参加する方々は、少し集合場所である米原駅への到着が遅くなるということなので、まずは集まった五名でランチすることに。
このお店は自家製の果実酒もウリらしく、メニューを見ると結構な数(しかも珍しいもの多数)が載っていて、その中にはなんと生薬探偵も漬けているサルナシ酒があったので、一杯だけ注文して皆で賞味することに。
甘さは控えめであるが、私の印象では、はちみつか何か添加されているような感じがした。
ベースはホワイトリカーらしいが、うちで漬けてもこんな味にはならないからだ。
鳥取組と合流したのち、有料ドライブウェイ(これが高いんだな)で九合目の駐車場まで行き、そこからは徒歩で山頂付近を散策する。
講師は2年前にもご案内頂いた松浦薬業の加藤久幸先生。
先生とは、個人的に大阪や奈良でも植物観察をご一緒した事がある。
駐車場の付近でも手軽に観察できる当帰は、花がないので見栄えは今一つだが、葉を触って指の臭いを嗅ぐと、セロリのような当帰臭がするので、判りやすい。
参加者諸氏も野生当帰に感動。
トリカブトは花期のラストなので、枯れてしまっているものが大部分だが、それでもいくらか写真映えのする個体が特徴的な紫の花を咲かせている。
アザミはさっぱりよく判らないが、加藤先生によるとコイブキアザミという種類らしい。
イブキトラノオ(拳参)は、前回は沢山見られた記憶があるが、今回目についたのはこの一株のみだったような気がする。
少ないながら、咲き残りのリンドウも何株か見られた。
ただ、予想通り、植物たちは何とか咲き残っているのを探して観察するという感じで、最後に見られるという話だったゴマノハグサ(玄参)は、まともな状態のものに出会えず、全体としては寂しい感じがあったのは致し方ないとは言え、参加された方には是非機会を改めて此の伊吹山という薬草の宝庫を満喫して頂きたいと思う。
ちなみに牧野富太郎は、伊吹山に登って、
「神農も 伊吹山には 仰天し」
という句を読んでいる。
ちなみに米原駅は強風だったのが、伊吹山は驚くほど静かで、日差しも暑いくらいだった。
もっとも風景は兎も角、植物の写真を撮るには強い日差しは大敵で、今回は良い写真が殆ど撮れず、薬草の撮影という点では、あまり良い条件ではなかったようだ。
つづく・・・
メンバーが関東在住である為、例年、西はせいぜい長野くらいで、栃木や福島といった場所で開催される事が多く、庵主は中々参加できずに居たのだが、今年、おけらの会で司会をされている向川先生が大阪に引っ越された事もあり、初の関西開催企画が持ち上がり、どうせなら薬草の宝庫たる伊吹山で、という話になった。
10月は学会ラッシュである事もあって、いつもの11月に開催する予定だったらしいが、伊吹山は11月に登ってもススキばかりで薬草など殆ど見られない事を理由に、庵主が反対した結果、10月の連休開催ということに。
個人的には10月でも伊吹山は遅いくらいで、本音を言えば9月上旬がベストなのだが、9月は参加者の都合がつかないらしく、10月連休で決定してしまった(個人的には来年を主張したのだが、採用されず)。
今回の講座の最大の問題は、今年最大という超大型台風の来襲で、開催そのものが危ぶまれたことである。
案の定、キャンセルが相次いだのだが、庵主を含めて西日本の参加者は6名居るので、どれだけ人数が減っても開催するという(過去37回一度も中止された事はないらしい)。
庵主自身は、名阪国道が雨で陥没して大幅な迂回を迫られた程度だが、関東組はそもそも新幹線に乗るまでの在来線がストップしてしまった人が多くて、11時の集合に間に合った8名で、伊吹山観察会を強行することになった。
鳥取から参加する方々は、少し集合場所である米原駅への到着が遅くなるということなので、まずは集まった五名でランチすることに。
全員同じ山菜定食を注文したが、全部地元で採れたものばかりという話だ。
このお店は自家製の果実酒もウリらしく、メニューを見ると結構な数(しかも珍しいもの多数)が載っていて、その中にはなんと生薬探偵も漬けているサルナシ酒があったので、一杯だけ注文して皆で賞味することに。
甘さは控えめであるが、私の印象では、はちみつか何か添加されているような感じがした。
ベースはホワイトリカーらしいが、うちで漬けてもこんな味にはならないからだ。
鳥取組と合流したのち、有料ドライブウェイ(これが高いんだな)で九合目の駐車場まで行き、そこからは徒歩で山頂付近を散策する。
講師は2年前にもご案内頂いた松浦薬業の加藤久幸先生。
先生とは、個人的に大阪や奈良でも植物観察をご一緒した事がある。
駐車場の付近でも手軽に観察できる当帰は、花がないので見栄えは今一つだが、葉を触って指の臭いを嗅ぐと、セロリのような当帰臭がするので、判りやすい。
参加者諸氏も野生当帰に感動。
トリカブトは花期のラストなので、枯れてしまっているものが大部分だが、それでもいくらか写真映えのする個体が特徴的な紫の花を咲かせている。
アザミはさっぱりよく判らないが、加藤先生によるとコイブキアザミという種類らしい。
イブキトラノオ(拳参)は、前回は沢山見られた記憶があるが、今回目についたのはこの一株のみだったような気がする。
少ないながら、咲き残りのリンドウも何株か見られた。
ただ、予想通り、植物たちは何とか咲き残っているのを探して観察するという感じで、最後に見られるという話だったゴマノハグサ(玄参)は、まともな状態のものに出会えず、全体としては寂しい感じがあったのは致し方ないとは言え、参加された方には是非機会を改めて此の伊吹山という薬草の宝庫を満喫して頂きたいと思う。
ちなみに牧野富太郎は、伊吹山に登って、
「神農も 伊吹山には 仰天し」
という句を読んでいる。
山頂からの眺めは素晴らしい。
ちなみに米原駅は強風だったのが、伊吹山は驚くほど静かで、日差しも暑いくらいだった。
もっとも風景は兎も角、植物の写真を撮るには強い日差しは大敵で、今回は良い写真が殆ど撮れず、薬草の撮影という点では、あまり良い条件ではなかったようだ。
つづく・・・
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