ものを書くということ
- 2020/06/04
- 19:50
今年は幸いコロナの御蔭か、それとも私の学問の底の浅さが周知されて来たのか、講演依頼が全く来なくてほくそえんでいたら、思わぬ伏兵あらわれ出でて難儀したのが先月のこと。
図書館閉鎖で常連執筆者からの投稿が激減した為か、さる学術誌から、今井先生経由で、何が何でも投稿せよとお達しがあったのである。
気が向かないと書かない主義だし、程度の低いものを書くと、学術誌は殊に末代まで恥を晒す事に繋がるから、広瀬宏道ゆずりの頑な力をここぞと発揮して拒否し続けたのだが、宇多源氏の後裔たる先生の到達した頑な力の境地にはまだ到底及ばぬものと見えて、ついに根負けしてお引き受けする事になった。
しかし、目下手持ちのネタは略完全に消化していて持ち合わせがないのにはほとほと困り果てた。
加えて、6月末締め切りということで、僅か二週間のうちに書き下ろせというのだから、遅筆の庵主には酷な話というものだろう。
といって、引き受けてしまったものは仕方がないから、考えに考えた末、6年前に書いたものの内、迷った末に未発表にした部分を中心にしてリライトする事にした。
結局は自分で自分を模倣したような恰好であって、このような不本意なものを書いたのは後にも先にも経験がないが、幸い、未発表の分にも幾らかの値打ちがあるのは事実なので、それを自分への言い訳とするしかないようだ。
ところで、一応、締め切り日に完成させて、手直しに2日もらったので、提出日そのものは締め切り日を2日過ぎてしまったが、これはもう勘弁して頂くほかない。
思えば、真面目で律儀な蒼流庵主人は、原稿の締め切りを守らなかった事は一度もなく、字数制限を課せられた時も、きっちり指定の文字数に収めて来た。
随分前の話だが、出版されてビックリ、他の寄稿者は字数制限大幅超過の人間など幾らでも居て、しかも、おかしな自分の広告めいた告知記事が最後にデカデカと載っているものもあり、破廉恥な連中の少なからぬ事には驚かされた事がある。
もっとも、こんなのは結局のところ、依頼した編集局の人選の過ちに帰すべき話ではあるのだが。
図書館閉鎖で常連執筆者からの投稿が激減した為か、さる学術誌から、今井先生経由で、何が何でも投稿せよとお達しがあったのである。
気が向かないと書かない主義だし、程度の低いものを書くと、学術誌は殊に末代まで恥を晒す事に繋がるから、広瀬宏道ゆずりの頑な力をここぞと発揮して拒否し続けたのだが、宇多源氏の後裔たる先生の到達した頑な力の境地にはまだ到底及ばぬものと見えて、ついに根負けしてお引き受けする事になった。
しかし、目下手持ちのネタは略完全に消化していて持ち合わせがないのにはほとほと困り果てた。
加えて、6月末締め切りということで、僅か二週間のうちに書き下ろせというのだから、遅筆の庵主には酷な話というものだろう。
といって、引き受けてしまったものは仕方がないから、考えに考えた末、6年前に書いたものの内、迷った末に未発表にした部分を中心にしてリライトする事にした。
結局は自分で自分を模倣したような恰好であって、このような不本意なものを書いたのは後にも先にも経験がないが、幸い、未発表の分にも幾らかの値打ちがあるのは事実なので、それを自分への言い訳とするしかないようだ。
ところで、一応、締め切り日に完成させて、手直しに2日もらったので、提出日そのものは締め切り日を2日過ぎてしまったが、これはもう勘弁して頂くほかない。
思えば、真面目で律儀な蒼流庵主人は、原稿の締め切りを守らなかった事は一度もなく、字数制限を課せられた時も、きっちり指定の文字数に収めて来た。
随分前の話だが、出版されてビックリ、他の寄稿者は字数制限大幅超過の人間など幾らでも居て、しかも、おかしな自分の広告めいた告知記事が最後にデカデカと載っているものもあり、破廉恥な連中の少なからぬ事には驚かされた事がある。
もっとも、こんなのは結局のところ、依頼した編集局の人選の過ちに帰すべき話ではあるのだが。
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