ゼニとゼイ
- 2020/12/17
- 18:14
一般に正統な立卦具として認識されているのは、断易は銅銭、周易は筮竹という事になっているらしい。
少なくともそう思っている人が大多数を占めるのは確かだろう。
しかし、筮竹が正統なものだという其の認識も来歴を考えればさして権威を持つ程の古さを誇る訳には行かない筈であるし、断易の立卦を擲銭で行うというのも実は同様ではなかろうか。
以前、擲銭源流考で述べたように、京房が創始したとされる其の立卦法も実際の成立年代は唐宋間にまで引き下げるべきで、断易の源流たる京房ら漢易諸家も卦を得るには蓍を用いて恐らくは大衍筮法に則って揲蓍していた可能性が高いように思う。
我々が断易のテキストとして用いている現伝資料が擲銭を説くものであったとしても、それは擲銭の京房起源説という或る種の伝説に潤色されているに過ぎず、周易も断易も正統を誇るべき立卦具は、やはり蓍策であるとするのが穏当ではなかろうか。
もっとも、テキストに説かれている方法を正統と見做すのもまたそれはそれで一つの見識ではあるので、結局は「正統」の定義の問題ではあるのだが。
少なくともそう思っている人が大多数を占めるのは確かだろう。
しかし、筮竹が正統なものだという其の認識も来歴を考えればさして権威を持つ程の古さを誇る訳には行かない筈であるし、断易の立卦を擲銭で行うというのも実は同様ではなかろうか。
以前、擲銭源流考で述べたように、京房が創始したとされる其の立卦法も実際の成立年代は唐宋間にまで引き下げるべきで、断易の源流たる京房ら漢易諸家も卦を得るには蓍を用いて恐らくは大衍筮法に則って揲蓍していた可能性が高いように思う。
我々が断易のテキストとして用いている現伝資料が擲銭を説くものであったとしても、それは擲銭の京房起源説という或る種の伝説に潤色されているに過ぎず、周易も断易も正統を誇るべき立卦具は、やはり蓍策であるとするのが穏当ではなかろうか。
もっとも、テキストに説かれている方法を正統と見做すのもまたそれはそれで一つの見識ではあるので、結局は「正統」の定義の問題ではあるのだが。
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