偉大なるかな高島易
- 2021/01/19
- 18:21
史上もっとも偉大なる易者は誰かと問われれば、私なら迷う事なく呑象高島嘉右衛門の名を挙げる。
異論は認めない。
呑象の他にこれほど多くのフォロアーもとい偽物を輩出した易者は空前絶後だからである。
なるほど、昭和の易聖と謳われた加藤大岳は偉大であろう。
『浪華人傑談』が「時人、或ひは精義入神にして、二千年来の一人と称す」と絶賛する真勢中州も偉大な易者に違いない。
また、“日本易学中興の祖”新井白蛾は間違いなく偉大な易者である。
しかし、彼らはどれほどのフォロアーを生み出しただろうか。
勿論、いつの時代にも門人を語るような商売人ならどんな分野にでも見出す事は容易い。
御大の没後まだ40年に満たない大岳易の場合でも、自らがその系譜に連なる正統性を持つと称する人間は少なくないようだ。
其の真偽は一先ず置くとしても、井伏氏の云うような加藤易の宗家を継承したと称する輩の存在を私たちは聞かない。
そこに高島易現象の驚くべき奇怪さがあるのだ。
偽高島たちは呑象の後継や門人を称して、高島の姓を名乗る事を躊躇しないが、加藤姓や紀藤姓を名乗る偽易者の存在は管見の限りでは見つけられないようである。
或いは、それとて少数は居たのかもしれないけれど、本人の存命中から偽者が全国を跋扈するというような高島易現象とは比べるべくもない(なにせ本家やら元祖やら宗家やらが乱立しているのだ)。
勿論、この現象が政財界にまで影響を及ぼしたような高島嘉右衛門という人物のスケールの大きさと無関係でない事は誰の目にも明らかで、要はブランド力の桁が違うのだと言ってしまえばそれまでのことだ。
しかし、知名度だけを取り上げるなら、細木センセイにだって偽者が大勢居ないといけない事になるだろう。
また、高島易現象の驚異はその息の長さにも現れていて、最近でこそ狭義の易占業界そのものは規模を縮小しているが、それでも高島易断発行の暦などは既に人口に膾炙しており、相当な教養を持っている人の内にも毎年“たかしまえきだんの暦”を購入するのを習慣にしているという例が少なくないという事実を私は身近に実見している。
北朝鮮の紙幣の偽物を造ろうと思う人は居ないだろうが、アメリカドルの偽札は大きな需要がある。
やはり基軸通貨の存在感はそういうところにも表れている訳だが、これは易者も同じだろう。
異論は認めない。
呑象の他にこれほど多くのフォロアーもとい偽物を輩出した易者は空前絶後だからである。
なるほど、昭和の易聖と謳われた加藤大岳は偉大であろう。
『浪華人傑談』が「時人、或ひは精義入神にして、二千年来の一人と称す」と絶賛する真勢中州も偉大な易者に違いない。
また、“日本易学中興の祖”新井白蛾は間違いなく偉大な易者である。
しかし、彼らはどれほどのフォロアーを生み出しただろうか。
勿論、いつの時代にも門人を語るような商売人ならどんな分野にでも見出す事は容易い。
御大の没後まだ40年に満たない大岳易の場合でも、自らがその系譜に連なる正統性を持つと称する人間は少なくないようだ。
其の真偽は一先ず置くとしても、井伏氏の云うような加藤易の宗家を継承したと称する輩の存在を私たちは聞かない。
そこに高島易現象の驚くべき奇怪さがあるのだ。
偽高島たちは呑象の後継や門人を称して、高島の姓を名乗る事を躊躇しないが、加藤姓や紀藤姓を名乗る偽易者の存在は管見の限りでは見つけられないようである。
或いは、それとて少数は居たのかもしれないけれど、本人の存命中から偽者が全国を跋扈するというような高島易現象とは比べるべくもない(なにせ本家やら元祖やら宗家やらが乱立しているのだ)。
勿論、この現象が政財界にまで影響を及ぼしたような高島嘉右衛門という人物のスケールの大きさと無関係でない事は誰の目にも明らかで、要はブランド力の桁が違うのだと言ってしまえばそれまでのことだ。
しかし、知名度だけを取り上げるなら、細木センセイにだって偽者が大勢居ないといけない事になるだろう。
また、高島易現象の驚異はその息の長さにも現れていて、最近でこそ狭義の易占業界そのものは規模を縮小しているが、それでも高島易断発行の暦などは既に人口に膾炙しており、相当な教養を持っている人の内にも毎年“たかしまえきだんの暦”を購入するのを習慣にしているという例が少なくないという事実を私は身近に実見している。
北朝鮮の紙幣の偽物を造ろうと思う人は居ないだろうが、アメリカドルの偽札は大きな需要がある。
やはり基軸通貨の存在感はそういうところにも表れている訳だが、これは易者も同じだろう。
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