四万十すっぽん
- 2021/06/05
- 19:33
鼈道に足を踏み入れた当初から、高知の四万十川ではいつの頃からか養殖場から逃げ出したと思しきスッポンさん達が野生化して大繁殖しているらしいという噂を耳にしていた。
さすが日本一の清流というだけあって、そこで育ったスッポンさんは臭みが少なく、泥抜きの必要さえないという。
四国には時折出向くので何かのついでに釣り上げてやろうと思いつつも、四万十は高知の隅っこで中々機会を持てずに居て、昨年はコロナ騒動で鼈期の四国入りを断念せざるを得ず、今年こそはと意気込んでいたところ、またもやコロナに行く手を阻まれた格好になって身動きがとれずに居る。
仕方がないので、最後の手段として通販に頼る事にした。
実は四万十スッポンは今回が初めてではなく、昨年食しては居るのだが、その時は大阪産と一緒に煮てしまった為、食べ比べるという訳には行かず、正直違いらしい違いを確かめる事が出来ずに悔いが残った。
漁協に入荷したのを非常な安価で買えるのだが、昨年はタイミングが悪かったようで、電話する度にスッポンさんのご不在を伝えられるばかりであった。
どうもウナギの延縄漁のシーズンが一番豊富に入荷するようだ。
そこで、今年は6月頭に電話してみたところ、5匹居てうち2匹はそこそこ大きいということだったので、一番大きいのを送ってもらうことに。
電話に出たおばちゃんは「1キロくらいかしら?」とか何とか言うので、程好いサイズと安心していたら、到着したのはトンデモないサイズの代物。
到着した時、想定より遥かに大きな段ボールだったので訝しんでいたら、開けてビックリ、大阪でも年に一匹かかるかどうかのビッグサイズ。
引き取る際は大中小の三種に分けて引き取るそうで、イチイチ重量など計っていないという話だったが、いくらなんでもあんまりなデカさだ。
これが送料込みで4340円というから驚きの価格という他はない。
このサイズなら5人前くらいは取れるが、東京の某店では四万十スッポンのコースは御一人様23000円というから、自分で捌けるならコスパは抜群。
ちなみに、小サイズなら亀の値段そのものは1000円程度らしい。
何故こんなに安いのかと言えば、うなぎの延縄にかかる外道扱いだからで、鮎の稚魚などを食べてしまう為、駆除対象の扱いなのだそうだ。
ただ、延縄の針を飲み込んでしまっているので、売れないと次から次へと死んでいってしまうらしく、ヤバそうな個体はすぐに解体して冷凍出荷用になるとのこと。
小さい生け簀で飼うからか、傷だらけになってしまっている。
蒼流庵式の解体法は首の掴み方が独特らしく、プロでもおっかなくて真似できないと言われた事がある(が、動きの鈍い養殖と違って天然モノはこれが一番だと思う)。
大型の個体は首の力が強いので、なるべく早く〆てしまわないと、翌日左手が麻痺したようになる。
毎度、心の痛む瞬間だが、どのみち針を飲んでいて臨終の迫った個体なので、いつもより憐み少なめ。
解体はいつも通り1時間程度で済ませたが、年初の解体では毎回感覚が鈍っているのか必ずと言って良いほど膀胱を破いてしまう。
判ったのは四万十産と雖も、スッポンさんの聖水はかなり臭いということ。
加えて、長期間泥抜きする大阪の個体のほうが聖水の臭気はかなり控えめである事も分かった(自分で釣ったもの以外を捌くのは初めての経験)。
それから、皮むきが終わって暫くは消えないスッポン臭が大阪産の半分程度で、消臭までの時間も短かったのは流石四万十スッポンだけある。
煮込み初めて暫くは大量のアクが出るので、せっせとアク取りをするのだが、四万十スッポンはアクの量も明らかに少ない。
塩を振りかけて冷蔵庫で固めた鼈血は恒例のチーイリチャー(沖縄料理の血の炒め物で、通常は豚の血を用いる)
ベーコンエッグにしてみたが、鼈卵はかなりパサパサしていて食感はイマイチといったところ。
やはり個体が大きすぎるので肉も硬く、普段より長時間煮込んでホロホロにしないと食べにくいようだ。
さすが日本一の清流というだけあって、そこで育ったスッポンさんは臭みが少なく、泥抜きの必要さえないという。
四国には時折出向くので何かのついでに釣り上げてやろうと思いつつも、四万十は高知の隅っこで中々機会を持てずに居て、昨年はコロナ騒動で鼈期の四国入りを断念せざるを得ず、今年こそはと意気込んでいたところ、またもやコロナに行く手を阻まれた格好になって身動きがとれずに居る。
仕方がないので、最後の手段として通販に頼る事にした。
実は四万十スッポンは今回が初めてではなく、昨年食しては居るのだが、その時は大阪産と一緒に煮てしまった為、食べ比べるという訳には行かず、正直違いらしい違いを確かめる事が出来ずに悔いが残った。
漁協に入荷したのを非常な安価で買えるのだが、昨年はタイミングが悪かったようで、電話する度にスッポンさんのご不在を伝えられるばかりであった。
どうもウナギの延縄漁のシーズンが一番豊富に入荷するようだ。
そこで、今年は6月頭に電話してみたところ、5匹居てうち2匹はそこそこ大きいということだったので、一番大きいのを送ってもらうことに。
電話に出たおばちゃんは「1キロくらいかしら?」とか何とか言うので、程好いサイズと安心していたら、到着したのはトンデモないサイズの代物。
到着した時、想定より遥かに大きな段ボールだったので訝しんでいたら、開けてビックリ、大阪でも年に一匹かかるかどうかのビッグサイズ。
計ってみるとナント2.7kgもある。
引き取る際は大中小の三種に分けて引き取るそうで、イチイチ重量など計っていないという話だったが、いくらなんでもあんまりなデカさだ。
これが送料込みで4340円というから驚きの価格という他はない。
このサイズなら5人前くらいは取れるが、東京の某店では四万十スッポンのコースは御一人様23000円というから、自分で捌けるならコスパは抜群。
ちなみに、小サイズなら亀の値段そのものは1000円程度らしい。
何故こんなに安いのかと言えば、うなぎの延縄にかかる外道扱いだからで、鮎の稚魚などを食べてしまう為、駆除対象の扱いなのだそうだ。
ただ、延縄の針を飲み込んでしまっているので、売れないと次から次へと死んでいってしまうらしく、ヤバそうな個体はすぐに解体して冷凍出荷用になるとのこと。
小さい生け簀で飼うからか、傷だらけになってしまっている。
蒼流庵式の解体法は首の掴み方が独特らしく、プロでもおっかなくて真似できないと言われた事がある(が、動きの鈍い養殖と違って天然モノはこれが一番だと思う)。
大型の個体は首の力が強いので、なるべく早く〆てしまわないと、翌日左手が麻痺したようになる。
毎度、心の痛む瞬間だが、どのみち針を飲んでいて臨終の迫った個体なので、いつもより憐み少なめ。
今回は卵がかなり沢山出て来ました。
解体はいつも通り1時間程度で済ませたが、年初の解体では毎回感覚が鈍っているのか必ずと言って良いほど膀胱を破いてしまう。
判ったのは四万十産と雖も、スッポンさんの聖水はかなり臭いということ。
加えて、長期間泥抜きする大阪の個体のほうが聖水の臭気はかなり控えめである事も分かった(自分で釣ったもの以外を捌くのは初めての経験)。
それから、皮むきが終わって暫くは消えないスッポン臭が大阪産の半分程度で、消臭までの時間も短かったのは流石四万十スッポンだけある。
煮込み初めて暫くは大量のアクが出るので、せっせとアク取りをするのだが、四万十スッポンはアクの量も明らかに少ない。
王道の丸鍋
王道の雑炊
塩を振りかけて冷蔵庫で固めた鼈血は恒例のチーイリチャー(沖縄料理の血の炒め物で、通常は豚の血を用いる)
焦げたレバーのように見えるのが鼈血
こんなに沢山の卵が採れたのは初めてのこと
白身が殆ど無い。
ベーコンエッグにしてみたが、鼈卵はかなりパサパサしていて食感はイマイチといったところ。
エンペラの天ぷらは厚みがあり過ぎて硬く、大失敗(全廃棄)
2.7kgの大型スッポンから取れる御肉は一見すると鮪のアラにも見える。
鍋ばかりでは飽きるので2日目はスープに。
やはり個体が大きすぎるので肉も硬く、普段より長時間煮込んでホロホロにしないと食べにくいようだ。
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