ノコギリSaw
- 2021/06/19
- 12:30
自分的にはノコギリソウを蓍の基原に比定するのは不適当としか思われないのだが、とはいえ本草学も易学も共に中国発祥、あちらの人間にしてみたら、メドハギなどで蓍策をこさえて悦に入っている日本人などそれこそ笑い者ではなかろうかと思うと、なんとはなしに愉快ではない。
そこで、念のためノコギリソウでも占具を作ってみる事に。
先日、易の生徒さんと一緒にメドハギを採取したのは既に記事にしているが、同じ場所で逸出帰化と思しきセイヨウノコギリソウが生えているのを目にしていたので、一週間後に覗きに行ってみると、辺りは草刈り隊によって丸裸にされていた。
しかし、よく見ると所々に刈り残しがあって、その中から結構な数のノコギリソウが顔を覗かせている。
30分ほどで70本弱採取出来たので早速持ち帰って処理してみたのだが、キク科特有の芳香が余りに強いのには閉口させられた。
加えて、作業しているとすぐに手が真っ黒になってしまい、最初は道路沿いゆえに排気ガスを浴びまくっている為かと思ったが、メドハギの時はこんな風にならなかった事を考えると、ノコギリソウには何か表面に黒い物質(油脂分?)が付着しているのだろうか。
予想してはいたが、真っすぐなメドハギの茎と比べると、ノコギリソウはやけにジグザクしていて蓍策としては扱いにくい事この上ない。
あまりに酷いものはボツにして廃棄したが、そうすると70本近くあった筈が使い物になりそうなのはギリギリ50本というところであった。
案の定、扇型に開くような所作はとても出来ず、筮竹感覚ではとても扱えない事を確認出来たが、実をいうとメドハギ策は筮竹よりもよほど揲筮がやり易かったりする。
表面にわずかな凸凹(葉をむしり取った跡)がある為に、筮竹ほど滑りやすくないので反って扇型に開く所作もやり易いのだ。
加藤大岳氏は、藤村蒙斎翁(かつての汎易の最長老で鈴木由次郎の義父に当たる易学家)が米寿を迎えられた折、相伴した高田真治博士から中国の孔子廟の囲りで採取されたという蓍を見せられ、「節榑立った感じで、而かも真直ぐなものではなく、これで筮の捌きが出来るかしらんと不審を感じたのであった」と述懐されているが(続々『六十四卦雑感』の百七)、当然の感想であろう。
そこで、念のためノコギリソウでも占具を作ってみる事に。
先日、易の生徒さんと一緒にメドハギを採取したのは既に記事にしているが、同じ場所で逸出帰化と思しきセイヨウノコギリソウが生えているのを目にしていたので、一週間後に覗きに行ってみると、辺りは草刈り隊によって丸裸にされていた。
しかし、よく見ると所々に刈り残しがあって、その中から結構な数のノコギリソウが顔を覗かせている。
30分ほどで70本弱採取出来たので早速持ち帰って処理してみたのだが、キク科特有の芳香が余りに強いのには閉口させられた。
加えて、作業しているとすぐに手が真っ黒になってしまい、最初は道路沿いゆえに排気ガスを浴びまくっている為かと思ったが、メドハギの時はこんな風にならなかった事を考えると、ノコギリソウには何か表面に黒い物質(油脂分?)が付着しているのだろうか。
予想してはいたが、真っすぐなメドハギの茎と比べると、ノコギリソウはやけにジグザクしていて蓍策としては扱いにくい事この上ない。
あまりに酷いものはボツにして廃棄したが、そうすると70本近くあった筈が使い物になりそうなのはギリギリ50本というところであった。
案の定、扇型に開くような所作はとても出来ず、筮竹感覚ではとても扱えない事を確認出来たが、実をいうとメドハギ策は筮竹よりもよほど揲筮がやり易かったりする。
表面にわずかな凸凹(葉をむしり取った跡)がある為に、筮竹ほど滑りやすくないので反って扇型に開く所作もやり易いのだ。
加藤大岳氏は、藤村蒙斎翁(かつての汎易の最長老で鈴木由次郎の義父に当たる易学家)が米寿を迎えられた折、相伴した高田真治博士から中国の孔子廟の囲りで採取されたという蓍を見せられ、「節榑立った感じで、而かも真直ぐなものではなく、これで筮の捌きが出来るかしらんと不審を感じたのであった」と述懐されているが(続々『六十四卦雑感』の百七)、当然の感想であろう。
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