八卦を訪ねて
- 2021/11/16
- 18:08
昨春のことであったが、秋田から岩手にかけて「八卦」という地名が数か所点在しているのを偶然知った。
地名辞典を紐解いて調べてみたものの、由来は今一つ判然としない。
地名というのは殆どの場合、その土地の歴史と関係して付けられている筈だが、こんな田舎に八卦見が沢山居住していたとも思われないので、或いは易の八卦とは全然関係のない何かの方言の音が偶々同音であったとか、或いはよく似ていたかして「八卦」の漢字だけ失敬したものであろうか(北海道の地名などはアイヌ語に音の近い漢字を当てただけなので、漢字の意味と地名の意味とは何ら関係が無い)。
岩手の雫石町八卦は、地名の分かる街区表示などが無いものかと小雨の降るなか懸命に探して見たけれど、結局発見出来なかった(個人宅の郵便ポストも目に付く限りは確認してみたが発見に至らず)。
盛岡の中太田八卦は、在宅調査の際作成した探訪地リストからは漏れていて、雫石から遠野への移動中に偶然発見した場所。
早朝+霧雨のせいで暗い写真しか撮影出来なかったのは少々心残り。
帰阪後、他に「秋田県仙北郡美郷町金沢西根八卦」や「岩手県岩手郡雫石町御明神高八卦」などがある事を知ったが、「高八卦」は姓として名乗っている人々も居るようだ。
※追記:秋田県立図書館に調査依頼を出してみたところ、『あきた地名要覧 秋田ふるさと選書 1』(斎藤広志著、秋田ふるさと育英会、2012)のp233-p234「ハケ」の項に記載があるとの教示を受けた。
「崖、急傾斜地をいう地名ははなはだ多い。ハケもその一例であって、欠(かけ)の母音転換説や、突端の崖を意味するアイヌ語と関係があるのでは、という説などがある。県内では十六市町村に分布している。その表記はバラエティーに富んでいて、八卦、八景、八圭、八気、八掛などのほかにカナ書きも見られる」
やはり方言を当てはめたもので易の八卦とは無関係のようであるが、私が訪れた八卦はいずれも平地で、崖や急傾斜地は大規模な造成でも行われたのか、特に目にはつかなかった。
其の点はやや疑問が残る。
地名辞典を紐解いて調べてみたものの、由来は今一つ判然としない。
地名というのは殆どの場合、その土地の歴史と関係して付けられている筈だが、こんな田舎に八卦見が沢山居住していたとも思われないので、或いは易の八卦とは全然関係のない何かの方言の音が偶々同音であったとか、或いはよく似ていたかして「八卦」の漢字だけ失敬したものであろうか(北海道の地名などはアイヌ語に音の近い漢字を当てただけなので、漢字の意味と地名の意味とは何ら関係が無い)。
秋田県横手市雄物川町沼館八卦
秋田県横手市雄物川町沼館八卦
岩手県岩手郡雫石町八卦
岩手の雫石町八卦は、地名の分かる街区表示などが無いものかと小雨の降るなか懸命に探して見たけれど、結局発見出来なかった(個人宅の郵便ポストも目に付く限りは確認してみたが発見に至らず)。
岩手県盛岡市中太田八卦
岩手県盛岡市中太田八卦
盛岡の中太田八卦は、在宅調査の際作成した探訪地リストからは漏れていて、雫石から遠野への移動中に偶然発見した場所。
早朝+霧雨のせいで暗い写真しか撮影出来なかったのは少々心残り。
岩手県紫波郡紫波町南日詰八卦
岩手県紫波郡紫波町の南日詰八卦も街区表示などは見い出せず。
帰阪後、他に「秋田県仙北郡美郷町金沢西根八卦」や「岩手県岩手郡雫石町御明神高八卦」などがある事を知ったが、「高八卦」は姓として名乗っている人々も居るようだ。
※追記:秋田県立図書館に調査依頼を出してみたところ、『あきた地名要覧 秋田ふるさと選書 1』(斎藤広志著、秋田ふるさと育英会、2012)のp233-p234「ハケ」の項に記載があるとの教示を受けた。
「崖、急傾斜地をいう地名ははなはだ多い。ハケもその一例であって、欠(かけ)の母音転換説や、突端の崖を意味するアイヌ語と関係があるのでは、という説などがある。県内では十六市町村に分布している。その表記はバラエティーに富んでいて、八卦、八景、八圭、八気、八掛などのほかにカナ書きも見られる」
やはり方言を当てはめたもので易の八卦とは無関係のようであるが、私が訪れた八卦はいずれも平地で、崖や急傾斜地は大規模な造成でも行われたのか、特に目にはつかなかった。
其の点はやや疑問が残る。
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