株式投資に易占はどこまで有効か②

昨日の記事で、「株式投資に易占を用いても大して利益は上がらないだろうと思う」と書いたが、これは正確ではない。

本来の株式投資に易占を活用するのはむしろ有益だろう。

「本来の」と予め断ったのは、一般の人々は「投資」と「投機」とを混同しているからである。

投機とは、短期的な価格変動の目論見から、利ざやを得ようとする行為であり、将来の価格変動を前提にした或る種の博打である。

本来の株式投資は、資本主義経済における経営参加の一形態であり、株式を購入することで、その会社の経営に参加する仕組みであって、保有株式に対する配当が見返りとなるものであるから、博打とは全く違い、極めて長期的な展望に立つものだ。

これは、その会社の先行きを予想して、将来性のある事業に投資することであるから、呑象が嫌ったような勝ち負けではないし、熊崎健翁のいう当てものにも当たらない。

企業の運勢を素直に読み解いて、支援するに値すると思うものに資金提供をするだけの話である。

実際に、この方式で易占を応用している人はそれなりに上手くいっているようで、六変筮の名手である御法川先生は、長年株式投資を行って、中々の成果を上げておられるようだ。

もっとも、蒼流庵主人は此の方面にはまるで疎いので、試してみようとすら考えたことがない。

投資といえども多少はバクチ的要素がない訳ではないし、私はオセロやトランプゲームでさえ、ほとんど勝ちを収めた記憶がないクチなので、今後も株式に手を出すことはないだろう。