いんようごぎょう
- 2022/10/17
- 12:34
疫病のお蔭で此の三年講演依頼を謝絶する格好の口実が出来てコロナ様様のところ、感染者減少の隙をつかれてねじ込まれた結果、久しぶりに人前に出ることとなり、昨日一応の御役目をはたして帰宅。
私は『周易』を専門としている訳だから、そのお話をするのが当然なのだけれど、オーディエンスの顔ぶれは『周易』の門外漢諸氏が多数を占めることが予想された為、あれこれ思案した末に、陰陽五行思想の歴史的変遷をテーマに取り上げることにした。
此の分野の論文で過去に目を通したものは恐らく軽く100本は越えているから、いくらかはお話する資格も有して居ると自負するが、専門家でない一般のかたに平明に意を伝えるのは至難を究めるという当たり前の事実を今回も痛感させられることとなった。
こちらが幾ら努力したところで、固有名詞に関しては前提の基礎知識として或る程度まで持っておいて頂かないと、話を進めていく上でどうしても難しいところがある。
しかしながら振り返ってみて、誰がやっても同じテーマを扱うならこれ以上簡略に出来そうには思われないから、自分としてはベストを尽くしたということを言い訳に御勘弁頂く他はない。
反省点を言えば、持ち時間100分のところ、30分以上時間を残して予定の内容を消化してしまったことで、生来の早口は多少なりとも計算に入れていたつもりが、これは明らかにこちらの落ち度。
仕方がないので、スライドから削った安藤昌益の陰陽五行論をお話してお茶を濁すことになったが、最後の安藤昌益の部分が一番面白かったと言われるのだから、分からないものだ。
とりあえず、講演は諸々負担が大きい為、これを最後の講演として以降の御依頼は全て謝絶させて頂きたく、ここにお願い申し上げます。
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