孔子伝
- 2023/02/07
- 18:38
オンライン講座の受講者氏より、易に云う“貞しさ”というのがよく判らないという主旨の御尋ねが何度かあった。
「正しい」というのは一つの価値観であるが、言うまでもなく、それは決して絶対的なものでは有り得ない。
人の数だけ正義があり、国の数だけ正義がある。
人間が「正しさ」を主張して有史以来延々争いを続けて来た愚かな生き物であることも言を俟たない。
要するに厄介なものであるということだ。
『周易』を易“経”として経書の立場から読んで行こうとする際、本来卜問を意味する貞字を「貞正」の意に解して読んで行くことになる訳だが、当然経書として是れを取り扱うということは、儒教の書物として読むことを意味するから、その「正しさ」というのは儒者の考える夫れということになる。
それなりに長く支那学に親しんで来た身としては、自明の概念ではあるものの、さて、門外漢に一言で説明せよと言われると途方に暮れるしかない。
そもそも一言で説明するなど、如何に優れた経学者に乞うたところで端から出来る相談ではなかろう。
しかし、聞かれた以上は何か気の利いた答えの一つも捻り出さねばならないから、どう説明したものかと考えてみたが、まず『論語』を読むのが第一歩、次は『大学』や『中庸』辺りが良い様にも思うものの、私なら『左伝』を勧めたい。
あれは強い価値判断に貫かれた書物、と言うよりもかかる志向性を持った注解である。
ただ、『易』の勉強を始めて、まず六十四卦の名称をこれから覚えて行きましょうという段階の人に、『易』と直接の関係を持つとは言い難い、しかもスラスラ読める筈もない難しい本を薦める訳にはいくまい。
何か手軽なものをと考えていて見付けたのが、先日蓍草起卦の動画を発見した際、関連動画として上がって来たもので、なにせアニメ、しかも日本語であるから、これなら多少オツムの具合が宜しくない人にだって勧められそうだと思った(受講者氏のオツムの調子が悪いと言っているのではないから念の為)。
何やら不気味さを感じるタッチのアニメだが、豪華な声優陣がまたイイ。
庵主の好きな糸博(モンタナジョーンズのゼロ卿)も堪らないが、何と言っても孔子様が風間杜夫である。
ちなみに、上記の動画は儒教を理解する一つのきっかけ、孔子入門として挙げたに過ぎず、これを何度視聴したところで「貞正」のイメージが理解出来るという訳ではないので、念の為。
「正しい」というのは一つの価値観であるが、言うまでもなく、それは決して絶対的なものでは有り得ない。
人の数だけ正義があり、国の数だけ正義がある。
人間が「正しさ」を主張して有史以来延々争いを続けて来た愚かな生き物であることも言を俟たない。
要するに厄介なものであるということだ。
『周易』を易“経”として経書の立場から読んで行こうとする際、本来卜問を意味する貞字を「貞正」の意に解して読んで行くことになる訳だが、当然経書として是れを取り扱うということは、儒教の書物として読むことを意味するから、その「正しさ」というのは儒者の考える夫れということになる。
それなりに長く支那学に親しんで来た身としては、自明の概念ではあるものの、さて、門外漢に一言で説明せよと言われると途方に暮れるしかない。
そもそも一言で説明するなど、如何に優れた経学者に乞うたところで端から出来る相談ではなかろう。
しかし、聞かれた以上は何か気の利いた答えの一つも捻り出さねばならないから、どう説明したものかと考えてみたが、まず『論語』を読むのが第一歩、次は『大学』や『中庸』辺りが良い様にも思うものの、私なら『左伝』を勧めたい。
あれは強い価値判断に貫かれた書物、と言うよりもかかる志向性を持った注解である。
ただ、『易』の勉強を始めて、まず六十四卦の名称をこれから覚えて行きましょうという段階の人に、『易』と直接の関係を持つとは言い難い、しかもスラスラ読める筈もない難しい本を薦める訳にはいくまい。
何か手軽なものをと考えていて見付けたのが、先日蓍草起卦の動画を発見した際、関連動画として上がって来たもので、なにせアニメ、しかも日本語であるから、これなら多少オツムの具合が宜しくない人にだって勧められそうだと思った(受講者氏のオツムの調子が悪いと言っているのではないから念の為)。
何やら不気味さを感じるタッチのアニメだが、豪華な声優陣がまたイイ。
庵主の好きな糸博(モンタナジョーンズのゼロ卿)も堪らないが、何と言っても孔子様が風間杜夫である。
ちなみに、上記の動画は儒教を理解する一つのきっかけ、孔子入門として挙げたに過ぎず、これを何度視聴したところで「貞正」のイメージが理解出来るという訳ではないので、念の為。
スポンサーサイト