『牧野富太郎 蔵書の世界』
- 2023/04/03
- 18:18
ついに牧野富太郎を描いた連続テレビ小説『らんまん』が今朝からスタートした。
NHKの朝ドラを初回から観るなど初めてのことだが、富太郎の母親役の広末涼子が例によって異様な透明感を放っている。
これだけでも観た甲斐があったというものだ。
今日は『らんまん』放送開始記念として、高知県の牧野植物園が発行した『牧野富太郎 蔵書の世界』を御紹介しよう。
昨年、医史学仲間に教えて貰った本であるが、植物園の刊行物なので一般書店では流通しておらず、直接問い合わせて送ってもらうしかない。
ただ、余程不人気なのか、20年も前の本なのに少なくとも昨年初の時点ではまだ在庫があるようだった。
あるようだった、というのはおかしな話だが、実はこんな古い刊行物が残っている筈はないと思い込んで、慌てて日本の古本屋で買ってしまい(しかも定価より幾分お高く!)、新本入手ではなかったのである。
副題に「牧野文庫貴重書解題」とある如く、富太郎の蔵書から価値の高いものを選び写真付きで紹介したものだが、何せフルカラーなので眺めているだけでも楽しい。
また、簡にして要を得た書誌学的知識が掲載されているのも見所の一つで、書物の大きさから装丁の色々、唐本・朝鮮本・和本の違いまで見開き一頁ずつ費やして解説してあるのは、単に植物を見に来ただけの来園者には無用の書物と言う他ないが、子供だましの刊行物が少なくない類書の中にあって、稀に見る水準の高さを誇っているようだ。
ところで、登場人物の身勝手さが顰蹙を買った『ちむどんどん』の大炎上は未だ記憶に新しいが、自己中の権化である牧野富太郎のような人物が主人公では、ちむどんの二の舞にならないのだろうか。
その辺りも含めて今度の朝ドラから目が離せそうにない。
NHKの朝ドラを初回から観るなど初めてのことだが、富太郎の母親役の広末涼子が例によって異様な透明感を放っている。
これだけでも観た甲斐があったというものだ。
今日は『らんまん』放送開始記念として、高知県の牧野植物園が発行した『牧野富太郎 蔵書の世界』を御紹介しよう。
『牧野富太郎 蔵書の世界』(高知県立牧野植物園/2002年刊)
昨年、医史学仲間に教えて貰った本であるが、植物園の刊行物なので一般書店では流通しておらず、直接問い合わせて送ってもらうしかない。
ただ、余程不人気なのか、20年も前の本なのに少なくとも昨年初の時点ではまだ在庫があるようだった。
あるようだった、というのはおかしな話だが、実はこんな古い刊行物が残っている筈はないと思い込んで、慌てて日本の古本屋で買ってしまい(しかも定価より幾分お高く!)、新本入手ではなかったのである。
副題に「牧野文庫貴重書解題」とある如く、富太郎の蔵書から価値の高いものを選び写真付きで紹介したものだが、何せフルカラーなので眺めているだけでも楽しい。
また、簡にして要を得た書誌学的知識が掲載されているのも見所の一つで、書物の大きさから装丁の色々、唐本・朝鮮本・和本の違いまで見開き一頁ずつ費やして解説してあるのは、単に植物を見に来ただけの来園者には無用の書物と言う他ないが、子供だましの刊行物が少なくない類書の中にあって、稀に見る水準の高さを誇っているようだ。
ところで、登場人物の身勝手さが顰蹙を買った『ちむどんどん』の大炎上は未だ記憶に新しいが、自己中の権化である牧野富太郎のような人物が主人公では、ちむどんの二の舞にならないのだろうか。
その辺りも含めて今度の朝ドラから目が離せそうにない。
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