『目黒玄龍子先生実占秘録』八木観相塾藏版
- 2014/04/04
- 18:33
『目黒玄龍子先生実占秘録』八木観相塾藏版
私家版の『目黒玄龍子先生実占秘録』は、二代目玄龍子・目黒八朗先生の実際の観相を知る上で、極めて貴重な資料である。
本書は、気血色の資料の適中率の統計をとるため、玄龍子先生と八木先生とで計画して、毎日大阪駅でビラをまいては、被占者を無料鑑定し、一枚は客に渡し可否をただして、得た実占記録の控えであるが、易占に限らず、観相も、実占の記録ほど学習者を裨益するものはない。
しかも、本書に収載されているものは、すべて玄龍子先生の実占記録であるという点が資料としての価値を飛躍的に高めているのである。
手書きの文字は、中々読み難いが、玄龍子先生ご自身の文字である点が、愛好家をシビれさせる。
見るたびにマヤ文明の仮面を思い起こさせる面相のフォーマットが、何とも不気味。
玄龍子相法の奥義の一つである“車人形の秘伝”は、かなり多用されているようだ。
補助的に用いられたものか、易筮も行われている。
玄龍子先生の易法は、一般に平澤随貞の流れを組んだものとされているけれど、この記録を見る限りでは、変爻は複数あって、三変筮ではないようだ。
また、断易を用いた例もあり(玄龍子は九鬼盛隆の直門でもあるという)、こちらも興味深い。
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