八卦の象意と雑卦伝
- 2023/04/28
- 23:55
先程終えた第26回オンライン講座では、説卦伝解説の延長として「八卦の象意」と題した六頁のテキストを解説し、続けて「雑卦伝」についてもお話した。
「八卦の象意」は、紀藤元之介『活断自在』の53頁から71頁まで記載された八卦の取象例に、庵主の判断にて現代的なもの若干を増補したテキストであり、古めかしい「説卦伝」の取象を一応は頭に入れたうえで、より実践的な理解に努める必要があると判断してのことである。
巽を魚とすることに対する『易学大講座』の解説「陰物で水の中に伏入している所からですが、巽の一陰二断の所が尾で、二陽を胴と見ると魚の形にも見えるからでありませう」は私には今一つピンとこないが、古昔の人が巽を魚に見立てたことは、魚関連の辞が山地剝、天風姤、水風井、風沢中孚といった何等かの形で巽卦が見え隠れするところに見えていることでもあり、取り敢えずそうとでも納得しておくしかなさそうだ。
「雑卦伝」は私自身はこれを然程重視しないが、昭和の名人として広瀬宏道師の最も畏敬する存在であった小林喜久治先生は雑卦伝の観卦法を重視して多くこれを取り入れているし、仁田丸久先生も『周易裏街道』でここに易の中枢が伏在しているとまで言っている。
どの程度これを利用するかは占者の好みによって最終的に決定される訳だから、あとは夫々の判断に任せるとして、一応一通りの解説を試みた次第である。
拙い解説でも、比較的よく使われるものと、そうでないものとを一つ一つ説明出来ることには幾らかの利があると思う(純粋学問の観点からは兎も角、予備校講師が試験に出そうなところを力説してくれるのが受験生にとっては意味があるのと同じようなものだ)。
最後に、今回は受講生氏の失せ物占の占例発表をして頂いた(紛失物は昨秋に失くしたというオメガの腕時計)。
三変筮と中筮とで得た卦を検討したもので、私は先に読卦の御相談を頂いて居て、やや読みにくい得卦ではあったものの、一応それをヒントに程なくして発見の報告に至ったから、易占の効用としては十分に役目を果たせたと言えそうだ。
失せ物占は好きな分野で、結果に曖昧さが残らない点からも、取り組みやすい占と思っている。
この調子で皆さんもちょくちょく失くしモノをして頂いて、ホットな占例を提供して欲しい。
「八卦の象意」は、紀藤元之介『活断自在』の53頁から71頁まで記載された八卦の取象例に、庵主の判断にて現代的なもの若干を増補したテキストであり、古めかしい「説卦伝」の取象を一応は頭に入れたうえで、より実践的な理解に努める必要があると判断してのことである。
巽を魚とすることに対する『易学大講座』の解説「陰物で水の中に伏入している所からですが、巽の一陰二断の所が尾で、二陽を胴と見ると魚の形にも見えるからでありませう」は私には今一つピンとこないが、古昔の人が巽を魚に見立てたことは、魚関連の辞が山地剝、天風姤、水風井、風沢中孚といった何等かの形で巽卦が見え隠れするところに見えていることでもあり、取り敢えずそうとでも納得しておくしかなさそうだ。
「雑卦伝」は私自身はこれを然程重視しないが、昭和の名人として広瀬宏道師の最も畏敬する存在であった小林喜久治先生は雑卦伝の観卦法を重視して多くこれを取り入れているし、仁田丸久先生も『周易裏街道』でここに易の中枢が伏在しているとまで言っている。
どの程度これを利用するかは占者の好みによって最終的に決定される訳だから、あとは夫々の判断に任せるとして、一応一通りの解説を試みた次第である。
拙い解説でも、比較的よく使われるものと、そうでないものとを一つ一つ説明出来ることには幾らかの利があると思う(純粋学問の観点からは兎も角、予備校講師が試験に出そうなところを力説してくれるのが受験生にとっては意味があるのと同じようなものだ)。
最後に、今回は受講生氏の失せ物占の占例発表をして頂いた(紛失物は昨秋に失くしたというオメガの腕時計)。
三変筮と中筮とで得た卦を検討したもので、私は先に読卦の御相談を頂いて居て、やや読みにくい得卦ではあったものの、一応それをヒントに程なくして発見の報告に至ったから、易占の効用としては十分に役目を果たせたと言えそうだ。
失せ物占は好きな分野で、結果に曖昧さが残らない点からも、取り組みやすい占と思っている。
この調子で皆さんもちょくちょく失くしモノをして頂いて、ホットな占例を提供して欲しい。
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