昨日は凡そ三年ぶりとなる金匱植物同好会の観察会。
これまでの四回は孰れも生駒金剛山系で開催したが、今回は趣向を変えて海浜性の薬用植物を中心に観て回ることにした。
海浜性の薬用植物は植物園等では余り栽培されていないので、俗界の人々には出くわす機会が殆どないように思う。
天候が最大の不安要素で、テレビではどのチャンネルをひねっても気象予報士が不要不急の外出を控えるよう呼びかけていたが、事前に得ていた易卦を信じて堂々の開催。
幸い、曇天の御蔭で七月頭にしては不快指数も低めで、比較的快適な観察会となった。
観察されたのは以下の薬用植物たち。
ヘクソカズラ(女青)、アカメガシワ(赤目柏)、センダン(苦楝) 、カタバミ(酢漿草)、ヨモギ(艾葉)、アオツヅラフジ(木防已)、クズ(葛根)、ハマビシ(蒺藜子)、ニラ(韮)、ヤマノイモ(山薬)、ナガイモ(山薬)、ツユクサ(鴨跖草)、ヒナタノイノコヅチ(牛膝)、ジュズダマ(薏苡仁)、カニクサ(海金砂)、イタドリ(虎杖)、サルトリイバラ(菝葜)、アサガオ(牽牛子)、ビワ(枇杷)、クサギ(海州常山)、ツルナ(蕃杏)、ヒトツバ(石韋)、オニドコロ(萆薢)、タラ(楤木皮)、ギシギシ(羊蹄根)、ハマスゲ(香附子)、イヨカズラ(白前)、クサスギカズラ(天門冬)、ヤブラン(大葉麦門冬)。
薬用部位が発生していなかったり、外来種だったり、植栽だったりして、やや甘めにカウントした以下を含めると全部で39種であった。
サクラ(桜皮)、イチョウ(銀杏)、フジ(藤瘤)、コニシキソウ(地錦草)、ヨウシュヤマゴボウ(美商陸)、クチナシ(山梔子)、ヌルデ(五倍子)、コノテガシワ(側柏葉)、ノウゼンカズラ(紫葳)
本当の意味での海浜性植物は一部に過ぎないが、お世辞にも豊かな自然海岸が残されているとはとても言えない大阪でさえ、一日歩けばこれくらいの薬用植物を目にすることが出来るものだ。
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