傷寒論における範疇理論
- 2014/08/22
- 19:05
先述の山元章平先生は、康治本傷寒論をテキストにして指導されていたが、先生には“範疇理論”と名付けた独自の理論があった。
この範疇理論は、傷寒論を新しく体系付けしようとする試みで、症候を十二範疇に分類し、陰陽を寒熱緩緊、三陰三陽を肌・腸・胸の寒熱に分別し、処方構成を寒熱、気血水説によって整理するもので、病の筋道=“病道”を把握することに主眼を置いている。
山元先生は吉益南涯(1750~1813)の気血水の説に特に影響を受け、範疇理論には南涯の影響が強くみられる。
粟島先生の春光苑漢方研修会においても、初期の頃はこの範疇理論を解説に取り入れていたらしく、上掲の写真は、数年前に粟島門最古参の先生より貰い受けた資料の一葉で、山元流の処方構成図である。
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