青木先生と大阪を歩く

阿倍王子神社（大阪市阿倍野区阿倍野元町9−4）

久しぶりに占星術家の青木良仁先生が来られたので、ご一緒に大阪を散策する。

最近、或るきっかけで安倍晴明と陰陽道について読み返しているという青木先生は、阿倍野区にある晴明ゆかりの神社へ行ってみたいと希望され、まずはそこへご案内する。

オンキリキリナンタラカンタラ・・・

安倍晴明公像（安倍晴明神社/大阪市阿倍野区阿倍野元町5-16）

安倍晴明神社は、阿倍王子神社の末社で、北へ50メートルほどの場所に位置している。

葛之葉姫図（安倍晴明神社）

大有堂という薬局が奉納したとあるが、この大有は六十四卦中の“火天大有”から採ったものであろう。

安倍晴明公産湯井の跡

ここから蒼流庵主人行きつけの古書さろん天地へ移動しようと思ったが、天地のオープン時間までまだ少しあったので、今回は飛ばして梅田のかっぱ横丁へ移動し、古書店を物色。

安岡正篤先生の書（5万円）

久しぶりに来てみると、以前入っていた古本屋さんは潰れたのか、梁山泊のショーウィンドウになっていて、中に安岡先生の書が展示されていた。

バスで福島に移動し、蒼流庵主人行きつけの炭火焼フレンチBotanへ向かったのだが、ランチは辞めてしまったらしく、仕方がないのでブラブラしながら目に入った鉄板料理 Safariというお店で、お肉のコンボセット（950円）を注文。

またバスと地下鉄を乗り継いで、麻野勝稔先生のお宅へ向かう。

御歳85歳という老齢ながら、先生の頭脳は明晰そのもので、今回初めて我々は、先生の精義入神の易術を拝見する機会を得たが、四遍筮から六変筮、三変筮と実に鮮やか且つ自由自在の展開に、格の違いを見せつけられる格好になった。

占考もほとんど瞬間的で、判断に迷われるような御様子は微塵も無く、占筮が御自身の一部と化しているような、正に名人の境地に、先生は到達されている。

今回は筮竹にはじまり、トランプを使った先生の十八番のやり方を中心に拝見したが、簡便ながら優れた方法のようだ。

続いて、二代目目黒玄龍子先生考案の蒙色望診についてもレクチャーして頂いた。

以前にも書いたが、先生は蒙色八面体質論で有名な竹安先生とほぼ同時期に尚聖館に入門されており、生前の玄龍子先生を直接に知る数少ない存命者でもあって、その後は八木喜三朗先生の観相塾で相法を学ばれている。

今日初めて伺って知ったが、尾栄大寛先生から墨色判断の秘伝も直々に伝授されているという。

我々の来訪をとても喜んで下さったが、蒼流庵主人と青木先生にとっても、実に有意義なひと時であったことは言うまでもない。