秩父へ・・・①
- 2015/04/18
- 18:14
先週、初めて埼玉県の秩父へ行ってきた。
秩父行きの理由は、何と講演を行うためである。
そして、私にとっては初の講演=講師デビューである。
講演ということは、驚くべきことに私に講演を依頼しようなどという団体があった訳だ。
その団体とは、秩父の漢方医・大友一夫先生率いる「さきたまオケラの会」である。
オナラの会でもオカラの会でもない。
オケラの会である。
何やらふざけた名前の会であるが、これがまた実にハイレベルな傷寒金匱の勉強会で、会員はほとんどが第一線で活躍するドクターであり、高名な先生が何人も所属している会なのである。
お頭の大友先生は、秩父で漢方診療を行う内科医であるが、斬新な発想と独特な漢方理論により、斯界では“鬼才”として知られ、熱烈な信奉者が少なくないらしい。
実は、私はこのオケラの会の機関誌(年2回発行)にこの数年駄文の投稿を繰り返してきた。
きっかけはひょんなことから、大友先生の三焦の論文を知ることになり、オケラの会の事務局長である坂本先生にご連絡したのが御縁の始まりである。
最初は、機関誌を送ってもらうだけの関係であったのだが、タダで送ってもらうばかりでは申し訳ないので、少しは誌面に貢献出来ることもあろうかと、身の程知らずに一回二回と投稿を繰り返す内、会内で「アイツは誰だ?」という話になって行ったらしい。
何せ、大友先生はもちろん誰も私とは一面識もないのである(一度大阪に来られた際にお声掛け頂いたのだが、予定が合わず、結局今回秩父で初対面となった)。
毎年、おけらの会では春にゲストを招いて講演をしてもらうことになっているそうで、帯津三敬病院の帯津良一先生のような超ビッグネームも度々招かれているという。
そんなビッグネームと張り合うには私は全く無名の上、臨床をしている訳でもないので、本来なら即座に講演などお断りするところだが、今回はそう出来ない事情があった。
実は昨年末に東亜医学協会の『漢方の臨床』誌に初投稿したのだが、嘘か真か団体に所属していないと嫌がらせを受けて投稿拒否を食らうという噂を聞いたので、チキン野郎の蒼流庵主人は、さきたまオケラの会会員として投稿させてもらえないかと大友先生にかけあったところ、どうぞどうぞとばかりに御快諾を頂いたのである。
その直後の講演依頼であった為、断れば私は恩知らず野郎ということになってしまう。
「4月はちょっと予定が・・・」と逃げようとしたら、先手を打たれて「4月が無理なら3月でも5月でも良い」と言われてしまい、内堀も外堀も埋められた形になり、もはや観念するしかない状況に追い込まれた。
これが今回の秩父行きの背景である。
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