ホジュン 宮廷医官への道
- 2016/04/21
- 18:39
ホジュンと言えば、なんたってイビョンフン監督の『ホジュン 宮廷医官への道』だろう。
90年版では、医者を志すまでのホジュンは単なるゴロツキなのだが、本作では密貿易団の首魁となっている。
そして、逃亡先で山陰の名医ユ・ウィテと出会い、“心医”になることを誓う。
師の死後、科挙の雑科を受けて内医院の医官となり、御医に上り詰める。
宣祖崩御の責任を取って流刑となるが、朝鮮一の医書『東医宝鑑』を完成させ、王位を継いだ光海君に呼び戻される。
再び御医になるよう請われるも断り、師の故郷・山陰に戻って、疫病により没する(上記脚色あり史実に忠実ではない)。
最初と最後が90年版と少し違うが、中間はだいたいにおいて同じ。
同じ監督の『チャングムの誓い』(日本ではチャングムのほうがヒットしたが、本国ではホジュンのほうが視聴率が高かったそうだ)や『商道』と違い、この作品は独特な悲壮感で覆われており、主人公のバイオレンスシーンも見どころの一つとなっている(バイオレンスは90年版にもある)。
グイグイ系のイ・スンジェがホジュンの師ユ・ウィテを演じている。
ソ・インソクを知るまで、韓流俳優の中ではイ・スンジェが一番好きだった。
国会議員も務めただけに迫力と存在感は際立ったものがある。
この配役だけは、90年版と同じ。
そして、この人が初のドラマ化の際、ホジュンを演じたことは前回書いた。
ユ・ウィテの息子ユ・ドジが主人公のライバル役である。
チャングムにクミョンが、商道にチョンチスがいるように、ライバルの存在がドラマを更に魅力的なものにするが、クミョンやチョンチスにどこか哀愁が漂っているのに対し、ユ・ドジは絵に描いたようなバカ息子ぶりを発揮しており、哀愁どころか滑稽ですらある。
そこがまたこのドラマの魅力にもなっているようだ。
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