宇和島へ④
- 2016/05/30
- 18:19
新墓地から九島を望む
人という点で一番嬉しい収穫だったのは、曾祖母の一族に会うことが出来た点だ。
謄本には曽祖父嘉平に嫁いだのは、九島村の福岡幸治の二女とある。祖父の手帳に「白浜町798 福岡幸治」とあり、この旧番地を頼りに、白浜に入って、地元の方に聞くと、福岡幸治は10年ほど前に亡くなったという。
曾祖母の父・つまり私の高祖父に当たる人が10年前まで生きていたはずはないが、近くに住む親戚の福岡氏を教えられ、尋ねてみた。
すると「幸治」は代々受け継いだ名で「初代幸治」「二代目幸治」のように複数の幸治が居たのだと教えられた。
徒歩数分の山の中腹に代々の墓所があるということで案内してもらう。
姓は違うが紛れもない先祖の墓地である。
恐らく庵主の一族でこの墓所を訪れたのは私が最初、そして最後になると思うが、ここに眠る何代目かの幸治が居なければ、自分も此の世には居ない訳だ。
人間の系譜、否、命の連鎖とは不思議なものである。
山腹の旧墓地
案内してもらった墓地は戦後間もない頃に移転されたものらしく、元の墓地は少し東側の山腹にあったという。
登ってみたい気持ちもあったが、雑草が生い茂っている上に正確な場所もよく判らないそうなので、そのまま白浜を後にした。
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