宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧
- 2016/07/08
- 18:47
反骨の支那学者・長澤規矩也(1902~1980)によると、「我が国における宋元版の宝庫は、宮内庁の書陵部、内閣文庫、岩崎家の静嘉堂文庫である。この中で質においては書陵部、量においては静嘉堂文庫を最とし得よう。書陵部の宋元版の大部分は徳川幕府から引き継いだもので、その中には金沢文庫旧蔵本もある。」ということだ。
この貴重書の宝庫たる宮内庁書陵部の収蔵漢籍が遂にデジタル化されて、貧しき我ら一般人も容易に閲覧することが出来るようになったのは、先月のこと。
収録されているのは、宮内庁書陵部編『図書寮典籍解題 漢籍篇』が著録する南北朝以前書写の旧鈔本と宋刊本とである。
早稲田や国会図書館と違ってダウンロードすることは出来ないようだが、国産のフルカラー影印本など買うと御財布が尋常ならざる痛手を負うこと必定であるから、これは実に嬉しく有難いことである。
個人的にはそれほど興味を引かれる典籍がある訳でもないのだが、仏教書などかなり沢山公開されており、専門分野によっては相当に高い利用価値があろう。
検索頁よりも分類目録の方が扱いやすいと思うので、こちらの利用をオススメする。
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