四象筮のススメ
- 2017/02/28
- 18:08
本筮は手間がかかる上、変爻の陰陽出現率に偏りがあるし、中筮は爻卦が利点になると同時にそれが判断を迷わせる要素として働くことも屡々、しからば四遍筮はどうかと言えば、本之卦の接続が変爻によらない為、極めて不自然なニュアンスを感じて抵抗を抑えがたいというのが正直なところだ。
そこで思いついたのが、中筮の変法である。
どういうことかと言うと、中筮では八払いを六回繰り返して卦を求めるが、この八払いを四払いに変えて、四象を求めるのである。
もっともこんな単純なことは私の発明でもなんでもなく、すでに江戸時代に吉川祐三が試みているということだ。
しかし、これを今日常用しているという人は聞いたことがない。
少し勘の良い人なら判るはずだが、この筮法(便宜上、私は四象筮と呼んでいる)は変爻率が二分の一になる為、得卦そのものは四遍筮と大差無い。
むしろ、四遍から六遍になった分、手数が増えてやや面倒になったと言えなくもないが、四遍筮の最大の欠点(と私は思うのだが)である本之卦の不連続が、此の筮法では解決されている点が大きな魅力であると感じるし、得卦の自由度は四遍筮と同等であるから、非常にバリエーションに富んだ卦が得られることになる。
数年前、私が此の四象筮について研究していた時期に、加賀井先生も此の筮法に興味を持たれて今ではメインの立卦法とされているようだ。
四つの八卦が二つの八卦に集約される形になるので、八卦と大成卦が入れ子構造になるところが気に入られたのだという(この点は大衍筮法も同様ではあるのだが)。
ただし、私の四象筮と加賀井先生の四象筮とでは内容が少々違い、私の場合は単純に四象を求めて爻の陰陽および変爻を求めるだけであるが、加賀井式四象筮は、私のやり方と本筮易を折衷したようなやり方で、六つの四象によって構成される四つの小成卦、つまり二つの大成卦をそれぞれ天文・地文として取り扱う点に特色がある。
本筮易と違って、人文が無い訳であるが、天地に比べてちっぽけな存在に過ぎない人間を人文卦として、天文・地文と同等に扱うのが前から気に入らなかったのだという。
ちなみに、この四象筮を簡易立卦具で行う際、私は12面体の賽六つを使うことにしていて、その場合、1・5・9が老陽、2・6・10が少陰、3・7・11が少陽、4・8・12が老陰となる。
加賀井先生は数字の八面賽を使っておられるそうだが、八面賽だと意識の片隅で通常の中筮に引っ張られる不安を感じることと、私は神蓍を用いているので、12面賽の方が容易に回転することを考え、四象筮には八面賽は使用しないことにしている。
ところで、私は四象筮を二種類使い分けている。
もう一つのやり方は、断易家のよく用いるところのもので、6面賽三つを六回振る方法であり(私の場合は神蓍を使うので、18個の六面賽を同時に振ることになる)、三個の目が全て奇数なら老陽、全て偶数なら老陰、奇数1偶数2なら少陽、偶数1奇数2なら少陰とする。
この立卦法では、変爻率が四分の一になるから、中筮の爻卦が四象に置き換わったようなもので、12面賽を用いる四象筮に加えて、一爻変や不変卦が出やすい。
変爻率の違いから、12面賽を用いるやり方を大四象筮、6面賽を用いる方を小四象筮と呼んで一応区別することにしている。
メインの筮法にすることを誰彼なくオススメするつもりは毛頭無いが、副卦を取る場合など、読者諸賢も適宜取り入れてみられたら良いと思う。
そこで思いついたのが、中筮の変法である。
どういうことかと言うと、中筮では八払いを六回繰り返して卦を求めるが、この八払いを四払いに変えて、四象を求めるのである。
もっともこんな単純なことは私の発明でもなんでもなく、すでに江戸時代に吉川祐三が試みているということだ。
しかし、これを今日常用しているという人は聞いたことがない。
少し勘の良い人なら判るはずだが、この筮法(便宜上、私は四象筮と呼んでいる)は変爻率が二分の一になる為、得卦そのものは四遍筮と大差無い。
むしろ、四遍から六遍になった分、手数が増えてやや面倒になったと言えなくもないが、四遍筮の最大の欠点(と私は思うのだが)である本之卦の不連続が、此の筮法では解決されている点が大きな魅力であると感じるし、得卦の自由度は四遍筮と同等であるから、非常にバリエーションに富んだ卦が得られることになる。
数年前、私が此の四象筮について研究していた時期に、加賀井先生も此の筮法に興味を持たれて今ではメインの立卦法とされているようだ。
四つの八卦が二つの八卦に集約される形になるので、八卦と大成卦が入れ子構造になるところが気に入られたのだという(この点は大衍筮法も同様ではあるのだが)。
ただし、私の四象筮と加賀井先生の四象筮とでは内容が少々違い、私の場合は単純に四象を求めて爻の陰陽および変爻を求めるだけであるが、加賀井式四象筮は、私のやり方と本筮易を折衷したようなやり方で、六つの四象によって構成される四つの小成卦、つまり二つの大成卦をそれぞれ天文・地文として取り扱う点に特色がある。
本筮易と違って、人文が無い訳であるが、天地に比べてちっぽけな存在に過ぎない人間を人文卦として、天文・地文と同等に扱うのが前から気に入らなかったのだという。
ちなみに、この四象筮を簡易立卦具で行う際、私は12面体の賽六つを使うことにしていて、その場合、1・5・9が老陽、2・6・10が少陰、3・7・11が少陽、4・8・12が老陰となる。
加賀井先生は数字の八面賽を使っておられるそうだが、八面賽だと意識の片隅で通常の中筮に引っ張られる不安を感じることと、私は神蓍を用いているので、12面賽の方が容易に回転することを考え、四象筮には八面賽は使用しないことにしている。
ところで、私は四象筮を二種類使い分けている。
もう一つのやり方は、断易家のよく用いるところのもので、6面賽三つを六回振る方法であり(私の場合は神蓍を使うので、18個の六面賽を同時に振ることになる)、三個の目が全て奇数なら老陽、全て偶数なら老陰、奇数1偶数2なら少陽、偶数1奇数2なら少陰とする。
この立卦法では、変爻率が四分の一になるから、中筮の爻卦が四象に置き換わったようなもので、12面賽を用いる四象筮に加えて、一爻変や不変卦が出やすい。
変爻率の違いから、12面賽を用いるやり方を大四象筮、6面賽を用いる方を小四象筮と呼んで一応区別することにしている。
メインの筮法にすることを誰彼なくオススメするつもりは毛頭無いが、副卦を取る場合など、読者諸賢も適宜取り入れてみられたら良いと思う。
スポンサーサイト