生卦法と卦変説
- 2017/03/23
- 23:19
爻卦を積み重ねて大成卦を出す筮法が真勢易における立卦法の特色と云うなら、同じく観卦の特色となるのが云わずと知れた生卦法である。
此の生卦法は、所謂卦変説を原型としたものであり、其の源は前漢の孟喜・焦延寿・京房らに求めることが出来るが、特にこれを重視して打ち出したのは後漢の荀爽で、其の卦変説では、十二消息卦を基準として、そこから其の他全ての卦が発生したものとする。
結局のところ、卦変説なるものも漢易諸家に共通する経文解釈の強引な手法と見て良い訳だが、宋の程朱も又此の説を採用して色々見解を述べている。
もとより卦変説というのは、泰卦の「小往き大来る」や賁卦の「柔来りて剛を文る」といった文句を根拠として、これを他の卦にも敷衍して行くのであるが、鄭玄等は爻を操作する方法は用いずに、来は内卦を指し、往は外卦を指すとしており、公田連太郎先生も、爻を操作し出すと何とでもこじつけられるとして、卦変の説そのものを採用しない。
しかし、庵主は、此の「何とでもこじつけられる」という点が実際生卦法の肝だったのではないかと勘繰っていて、更に言えば真勢易の生卦法というのは本来略筮を前提とした技法なのではないかという気が最近している。
この点、真勢易の生卦法を仮想設定卦として捉える加藤大岳氏の観方に最近では疑問を抱くようになっているのだが、もう少し考えが纏まったら、これについて書いてみたいと思う。
此の生卦法は、所謂卦変説を原型としたものであり、其の源は前漢の孟喜・焦延寿・京房らに求めることが出来るが、特にこれを重視して打ち出したのは後漢の荀爽で、其の卦変説では、十二消息卦を基準として、そこから其の他全ての卦が発生したものとする。
結局のところ、卦変説なるものも漢易諸家に共通する経文解釈の強引な手法と見て良い訳だが、宋の程朱も又此の説を採用して色々見解を述べている。
もとより卦変説というのは、泰卦の「小往き大来る」や賁卦の「柔来りて剛を文る」といった文句を根拠として、これを他の卦にも敷衍して行くのであるが、鄭玄等は爻を操作する方法は用いずに、来は内卦を指し、往は外卦を指すとしており、公田連太郎先生も、爻を操作し出すと何とでもこじつけられるとして、卦変の説そのものを採用しない。
しかし、庵主は、此の「何とでもこじつけられる」という点が実際生卦法の肝だったのではないかと勘繰っていて、更に言えば真勢易の生卦法というのは本来略筮を前提とした技法なのではないかという気が最近している。
この点、真勢易の生卦法を仮想設定卦として捉える加藤大岳氏の観方に最近では疑問を抱くようになっているのだが、もう少し考えが纏まったら、これについて書いてみたいと思う。
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