紀藤元之介先生旧蔵品～其の弐～

木藤会長より恵与された資料中、相学関連のものアレコレ。

『八面体質論詳解』は新品同様であるし、以前にご紹介した我が心の師・目黒一三先生の『都市の見えないメカニズム』は今や超入手困難な書物である。

『二十一世紀の医学 蒙色望診』も嬉しい。

相法関連で一番嬉しかったのが、『相法原基』。

以前、目黒一三先生にお目にかかった折、「おう、蒼流庵ちゃん、持ってないなら、今度家にあるの探しとくゼ」と仰って頂いたものの、そのままになってしまい、いざ古書で探すとなるとあまりに高価でとても手が出ない（今Amazonで検索すると90000円という途方もない価格で出品されている）。

こちらは、昭和53年に紀藤先生の実占研究会で復刻した『相法原基』の元版。

二代目玄龍子・目黒八朗先生の『観相学密伝輯』は、昭和三十年の刊行（といっても非売品。門人向けの出版物か？）。

しかも、見開きには二代目玄龍子が紀藤先生（人付き合いを好まれなかったという目黒先生にとって紀藤先生は唯一無二の親友だったらしい）に贈呈した際の直筆署名入り。

守口で帝国観相院を主催されていた中司哲巖先生が昭和32年に製作した本で、中身はいわゆる色情人相学である。

目次

それほど興味のある分野ではないが、医学的な応用範囲は広いので、臨床家諸氏が研究を深められると面白い内容であろうか。

こちらも稀覯書らしく、初めて見る書物である（“相灋”は“相法”のこと）。

昭和35年の刊行とあり、著者の池田祥園なる人物は、『実占研究』の古い巻号で占例を発表されていた記憶があるが、あまり有名な占法家ではないようだ。